小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

WJVF第7回大会 開催

 2016年7月8日(金)~10日(日)、ホテルニューオータニ大阪にて、WJVF第7回大会が開催された。今年は金曜日の午後からのスタートとなり、初日から多くの獣医師の先生方や動物看護師の方々が集った。
 「獣医師セッション」「スペシャリストに聞いてみよう」「動物看護師セッション」「獣医師・動物看護師共通セッション」「実習」にカテゴリー分けしたプログラム構成で、呼吸器、循環器疾患や、画像診断学、腫瘍学、神経学、軟部・整形外科学、眼科学や口腔外科、内分泌学、麻酔学や行動学など、今年もプログラムは多岐にわたった。市民公開講座が今年は別の日程であったにも関わらず、1,700名を超える獣医療関係者が参加され、目的の会場へ足を運び、充実した3日間を過ごした。また恒例のスタンプラリーやFacebookページに各出展企業が紹介されるといったイベントが今年も実施され、企業展示ブースも大いに盛り上がった。
 2019年の9月に東京で開催されるFASAVAとの共同開催に向け、JAHA、JBVPとともに共通の理念をもち、伴侶動物医療の向上、そして高齢者が動物と暮らしやすいような社会づくりに貢献していきたいと石田卓夫会長。JBVP同様WJVFのさらなる発展、社会貢献への思いが強く感じられた。
 WJVF第8回大会は、2017年7月7日(金)~9日(日)ホテルニューオータニ大阪にて開催予定。

開会式にて石田卓夫会長

会場の様子

第3回 猫の集会 開催される

2016年7月3日(日)、品川インターシティホール(東京)にて、「臨床獣医師・動物看護師のための勉強会 第3回猫の集会」が開催された。主催はISFM(国際猫医学会)の日本組織である、Japanese Society of Feline Medicine(JSFM、ねこ医学会)。今回は獣医師向けの「Academic session」と動物看護師・スタッフ向けの「CFC session」に分かれ展開された。

 「Academic session」では「猫の腎臓病を網羅する―CKDを中心に―」をテーマに、「Overview:腎臓病と心臓病の関連」「内科学・治療」を竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)、「臨床病理学・診断学」石田卓夫先生(赤坂動物病院)、「画像診断学」戸島篤史先生(日本小動物医療センター)が講演され、用語を的確に用いることの大切さや、SDMA検査等、猫の腎臓病のブラッシュアップとともに最新のトピックも盛り込まれたセッションとなった。「CFC session」では、「腎臓病猫の看護管理学」難波信一先生(マーブル動物医療センター)、「栄養管理 基礎~応用」上田綾子氏(ロイヤルカナンジャポン)、「猫の行動学・問題行動」入交眞巳先生(日本獣医生命科学大学)、「猫にやさしい診療・入院管理編」桑原 岳先生(くわはら動物病院)が、講義された。この講義は、ライブビューイングで実施され、参加者たちは少人数の教室でそれぞれ学ぶことができた。2017年にはカリキュラム制度が導入される予定である。

 また今回は、猫の集会の開催前に「CFC特別セッション」がランチョンセミナー形式で実施された。班ごとに分かれてハード面、ソフト面での工夫について発表され、参加者たちは、日々の猫の診療をとりまく疑問や悩みを共有しあい、白熱したセッションとなった。
今後も猫医学の底上げに尽力していきたいという石田卓夫会長。今回は500名を上回るの参加者が集った。

会場の様子

第15回日本獣医がん学会 開催される

 2016年6月25日(土)、26日(日)東京コンベンションホール(東京)にて、第15回日本獣医がん学会が開催された。
 初日のシンポジウムは2テーマを設けて行われ、午前中は「腫瘍摘出後の再建外科を医学から学ぶ」をテーマに頭頚部の機能温存と生存率の向上を目指した再建術と超選択的動注化学療法や、上部消化管外科における機能温存再建手術について、午後は「疼痛管理」をテーマに、犬猫の痛みの評価や鎮痛薬、外科施術手技に応じた周術期疼痛管理、担癌患者の症例を交えた癌性疼痛管理やインフォームドコンセントについて講演が行われた。
 2日目のメインシンポジウムでは「頭頚部扁平上皮癌」をテーマにして「頭頚部扁平上皮癌の臨床病理」平田雅彦先生(アイデックス ラボラトリーズ)、「頭頚部扁平上皮癌の病理」賀川由美子先生(病理組織検査ノースラボ)、「頭頚部扁平上皮癌の画像診断」和田昌絵先生(ORM神経病・読影センター)、「頭頚部扁平上皮癌の外科」相川 武先生(相川動物医療センター)、「頭頚部扁平上皮癌の内科・放射線療法」細谷謙次先生(北海道大学)の講演がなされ会場の先生方は熱心に耳を傾けた。
 また、前回のがん学会に引き続きランチョンセミナーが行われた。石田卓夫先生(赤坂動物病院)による「すべての化学療法実施症例にペディオコッカスを」(協賛:共立製薬)、小笠原聖悟先生による「ゼロから学ぶ骨髄検査~手技から診断まで~骨髄検査材料の採材と標本準備」(協賛:アイデックス ラボラトリーズ)、青木琴代先生による「ランチョンだから話せる!キャミック画像診断」、久楽賢治先生による「腫瘍疾患に生かすCT・MRI画像診断」(協賛:キャミック)、大参亜紀先生(東京大学)による「CHOPプロトコルを使いこなしてみよう!~犬の多中心型リンパ腫を中心として~」(協賛:ファームプレス)と、前回より2枠増えての展開となった。
 この他、一般口演、教育講演およびⅡ種対応の総合教育講演(8項目)も行われた。
 次回第16回は、2017年1月28日(土)、29日(日)大阪で実施予定。

会場の様子

第54回日本大学獣医学会 開催される

 2016年6月25日(土)、日本大学生物資源科学部1号館(神奈川県)において、第54回日本大学獣医学会が開催された。
 午前中は日本大学生物資源科学部獣医学科の各研究室より一般講演10題(うち紙上発表1題)が発表された。午後から行われた教育講演では、テーマを「今、知っておくべき猫の医学」とし、日本大学からは五味浩司先生(獣医解剖学研究室)「猫と犬の比較解剖学」、枝村一弥先生(獣医外科学研究室)「実は多い高齢猫の関節疾患」、亘 敏広先生(獣医内科学研究室)「猫の消化管疾患 IBD?それともリンパ腫?」が、また学外からも、入交眞巳先生(日本獣医生命科学大学)「猫の行動から猫を知る」、永田雅彦先生(どうぶつの総合病院)「“ねこ”の皮膚科診療」、難波信一先生(マーブル動物医療センター)「猫の糖尿病治療~そんなに簡単??~」、全6題の講演が行われた。
 今回の総参加者数は200名を上回り、日本大学校友の先生方、また数多くの在学生が集まり、ほぼ満席の状態で熱心に聴講していた。長い伝統に培われた連携によって若い世代の成長を後押しする貴重な学会でもあり、今後も長く充実した活動が期待される。

会場の様子

2016年春季合同学会(第92回日本獣医麻酔外科学会、第104回日本獣医循環器学会、第59回日本獣医画像診断学会)開催される

 2016年春季合同学会(第92回日本獣医麻酔外科学会、第104回日本獣医循環器学会、第59回日本獣医画像診断学会)が、2016年6月17日(金)~19日(日)の3日間にわたり大宮ソニックシティ(埼玉県)において開催された。
 今回の学会では、日本獣医麻酔外科学会による特別シンポジウム「前十字靱帯断裂の治療を再考する」「甲状腺腫瘍・徹底攻略」「ここまできた小動物の脳外科手術」、各委員会によるパネルディスカッション「脊髄腫瘍」「消化管の外科」「麻酔関連偶発症」、日本獣医循環器学会によるシンポジウム「聴診器生誕200年」、日本獣医画像診断学会によるシンポジウム「中枢神経疾患におけるMRIの最新撮像技術」の他、3学会それぞれのセミナーや一般講演など、9会場にわたって数多くの講演が催された。各会場、熱意溢れる多くの聴講者で活況を呈していた。
 18日の情報交換会にも多くの参加者がつどい、日本獣医麻酔外科学会からは第91回の一般講演6題に対するアワードが発表・表彰された。また、熊本県より学会参加された先生方により、九州での震災に対する義援金がよびかけられ、会場内の募金箱には温かい支援が寄せられていた。
 3日間の参加者数は昨年を上回る1,200名におよぶ参加があり、内容の充実とともに、次回の盛況も期待される学会となった。

会場の様子

日本獣医臨床病理学会 2016年大会 開催

 2016年5月28日(土)、29日(日)、日本獣医生命科学大学B棟(東京都・武蔵野市)にて、日本獣医臨床病理学会2016年大会が開催された。
 初日は、「検査値、細胞診と組織所見から考える肝胆膵疾患への診断アプローチ」をテーマに展開。教育講演では「肝胆膵疾患への臨床病理学的アプローチ」と題して小笠原聖悟先生(アイデックス ラボラトリーズ・小笠原犬猫病院)が肝酵素について、根尾櫻子先生(麻布大学)が肝機能を中心に解説された。続くドライラボでは、4症例がとりあげられ、それぞれにディスカッションポイントを設定し、アドバイザーの先生方のもと、意見交換が行われた。
 2日目午前中はJSVCPシンポジウム(1)にて「犬のがん免疫アップデート」をテーマに「抗腫瘍免疫反応を増強した樹状細胞療法の開発の試み」を杉浦喜久弥先生(大阪府立大学)、「犬の骨髄由来抑制細胞と悪性腫瘍との関連」を田村恭一先生(日本獣医生命科学大学)、「犬の腫瘍組織への制御性T細胞浸潤機構の解明」を前田真吾先生(東京大学)が、午後のシンポジウム(2)では「犬の関節リウマチと多発性関節炎の新しい知見」をテーマに「関節リウマチと多発性関節炎の病態解明の現状」を奥村正裕先生(北海道大学)、「それって本当に免疫介在性多発性関節炎?」を黒木圭一先生(ミズーリ大学)、「犬の特発性多発性関節炎に関する新しい知見」を村上康平先生(信州大学)がそれぞれ講演された。この日の教育講演では、「関節リウマチにおけるショートタリンの役割と展望」について津坂憲政先生(日本リウマチ学会専門医・指導医・東京健康クリニック事長)が講演され、RA(関節リウマチ)の早期診断に血中ショートタリンが有用であることなどについて説明がなされた。
また、今年は一般演題が8題発表され、「イヌの特発性多発性関節炎におけるCXCL8とCCL2の好中球走化作用」の村上康平先生、「担がん犬における末梢血中骨髄由来免疫抑制細胞の量的解析」の宮本拓弥先生(日本獣医生命科学大学)の2名がアワードを受賞。弊社から副賞として書籍を贈呈した。
充実の2日間に、会場は140名以上の参加者で溢れ、みな熱心に耳を傾けていた。来年2017年は5月下旬に開催予定。

会場の様子

Team HOPEエリアセミナー【第1回・南関東地区】 開催

2016年6月5日(日)、Team HOPEエリアセミナー【第1回・南関東地区】が、TKP東京駅八重洲カンファレンスセンター(東京・中央区)にて開催された。
セミナーの冒頭では、Team HOPE関東地区委員長の上條圭司先生(ゼファー動物病院院長)より、あらためてTeam HOPEの「ペットの健康を保つ、ペットを病気から守る」という理念、発足の経緯、またTeam HOPEの2つの施策である「Team HOPEウェルネスチェック」と「Team HOPE健康診断」の概要が説明された。上條圭司先生は、動物病院がチームとなって予防医療の重要性を発信することが普及の第一歩だとし、また飼い主の満足度を高めた予防施策を充実・普及させていこう、と参加者に熱心に呼びかけた。現在、Team HOPEは、賛同病院会員・賛同獣医師会員約650会員を擁し、関東だけでなく、全国規模で注目されているという。
続く基調講演では「獣医師はなぜ、健康診断を勧めるのか? 病気のサインを見逃さない定期検診の必要性」と題し、小笠原聖悟先生(小笠原犬猫病院)から、定期検診により健康時の基礎データを蓄積することの大切さをアメリカでの例も取り入れ紹介。また、高齢動物はできる限り広く浅くフルスクリーニングでみていくことの重要性、若齢動物での検査値の解釈、腎臓病の早期診断のためのSDMAの活用にも触れ、定期健康診断を実施することの有用性を症例を交えながら解説され、参加者は理解を深めた。
100名近い収容会場は満席であふれ、Team HOPEの理念に賛同される先生方の広がりと熱意を感じた。
Team HOPEは今後も定期的に予防医療に関するセミナーを開催。8月3日(水)には東京にて、Team HOPE学術アドバイザーの石田卓夫先生によるセミナーを開催する予定。

会場の様子

日本全薬工業(株)第1回アニマルスキンケアセミナー 開催

 2016年5月25日(水)、日本全薬工業(株)は池袋サンシャイン文化会館(東京都・豊島区)にて、初のアニマルスキンケアセミナーを開催した。

 「皮膚科専門医に聞く! アニマルスキンケアの極意」をテーマに行われた本セミナーでは、国内に6名しかいないアジア獣医皮膚科専門医から、伊從慶太先生(Vet Derm Tokyo)と大嶋有里先生(犬と猫の皮膚科)を招き、具体的なスキンケアのノウハウを解説された。「見て、触って、嗅いで〜感覚を使ったスキンケア〜」では大嶋有里先生が、「No more ベタベタ〜オイリースキンの新しいスキンケア」では伊從先生が、皮膚の構造、保湿の重要性から皮膚疾患にいたるまで、わかりやすくお話しされた。
 続く座談会形式によるQ&Aでは、事前に寄せらた100以上の質問をいくつかピックアップし、伊從先生と大嶋先生が自身の経験もふまえながら回答していった。
 会場は、日々の診療での疑問を解消したい、よりよいアニマルスキンケアを提供したいという意欲あふれる110名の参加者が集まり、昼の12時半から4時間以上におよぶセミナーは、熱気に溢れていた。

 講演の最後では同社学術部の地土井安芸子氏から、同社製品説明とともに、同社で配布しているリーフレット「やってみよう シャンプーでできるワンちゃん『スキンケア』」が紹介。リーフレットに記載のコードにスマートフォンをかざすことで手軽にシャンプー手技の動画を閲覧できる、その手順が実演された。
 同社では、今後もアニマルスキンケアセミナーを展開していく予定とのこと。

会場の様子

ゾエティス・ジャパン主催 アポキル®錠 発売開始記念企画講演 実施される

2016年5月22日(日)、HOTEL椿山荘東京において、ゾエティス・ジャパン主催、アポキル®錠 発売開始記念企画講演が実施された。

本薬剤の製品概要説明のあと、メイン講演として、「犬の痒み治療 -最新の話題-」と題し、永田雅彦先生(どうぶつの総合病院、アジア獣医皮膚科専門医/ASC代表、日本獣医皮膚科学会会長)による特別講演が行われた。痒みの基本的な考え方から、人の皮膚科学会のガイドラインの紹介があり、まず薬物療法で痒みを取り除くことが治療戦略の第一であると解説された。そのうえで現在使用されているプレドニゾロン、シクロスポリンと比較して、アポキル®錠のもつ効能と「立ち位置」の説明が行われた。とくに臨床現場で飼い主に説明するときや実際に治療を行う際の具体的な説明に、メモをとる聴講者の姿が印象的であった。

当日はインターネット上から質問に対して投票ができるシステムを採用し、聴講者および配信視聴者からダイレクトにそれぞれの考え方を講演に反映できるものであった。

メイン講演終了後、壇上でゾエティス社取締役代表の加藤克利氏より質問があり、ディスカッション形式で本薬剤の特長が示された。その後、犬の痒みに対する飼い主および獣医師意識調査の講演が行われ、皮膚のトラブルについて、そしてステロイド剤についてのアンケート結果が示された。獣医師調査ではステロイド剤の使用については37%の獣医師が“飼い主から同意が得られにくい”ことを問題視しているという結果であった。

当日は日曜17時からのスタートではあったが、300名の定員はほぼ満席であり、インターネット視聴者数も約600名にのぼるなど、本薬剤に対する臨床獣医師の先生方の意識の高さが伺われた。懇親会を経て、盛況のまま閉会した。本製品は2016年6月から販売開始予定。

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第36回比較眼科学会年次大会 開催

2016年5月21日(土)、22日(日)、一橋大学一橋講堂(東京都・千代田区)にて、第36回比較眼科学会年次大会が開催された。

今年は臨床系の内容をメインに展開。初日はジョージア州立大学名誉教授でオーバン大学の客員教授であるDr. Charles L. Martin を招いて「Dagnostic Problem Solving」と題しての教育講演が、続く2日目は特別講演として「最新の緑内障治療薬について」をテーマに榊 秀之先生(千寿製薬(株))が講演され、会場は熱心に耳を傾けた。この他、一般口演や臨床部会教育講演、基礎部会セッション、また談話会シリーズでは、これだけは絶対におさえておきたい眼科疾患として、角膜潰瘍や白内障、緑内障にフォーカスした講演が展開された。

両日とも天候に恵まれ、200名以上の先生方が会場に足を運んだ本年次大会。獣医の眼科診療への熱い思いを感じられる2日間であった。

来年2017年は7月22日(土)、23日(日)東京・両国にて開催予定とのこと。眼科診療のますますの発展が期待される。

会場の様子

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