小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

MSD アニマルヘルス(株)による新たな取り組み
「Veterinary Technology Service」設立される

 Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, USAの一部門であるMSD Animal Healthは、MSD アニマルヘルス(株)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:土田 拓史)が、新たな取り組みである「Veterinary Technology Service(以下、VTS)」を2025年3月に設立した。
 MSD アニマルヘルス(株)は、日本国内の獣医療業界、畜水産業界、小動物業界に対するさらなる貢献を目指している。VTSは、治療・予防・検査、経営管理、テクノロジー、研究開発、広報・運営の5つの主要機能を展開する。これらの機能は、ITテクノロジー、研究開発、マーケティング、学術などの専門性を有する獣医師を中心としたエキスパートから構成され、MSD アニマルヘルス(株)の各部門から集結している。この新たなアプローチにより、部門を越えた横断的な活動が可能となり、専門性や畜種を越えた知識と経験の融合が実現する。
 VTSは、MSD Animal Healthの企業理念である、「サイエンスを動物たちのより良い健康のために」をさらに具現化するため、新しいサービスを通じて、当社の革新的な技術や現場での新しい知見を発信し、動物の健康と幸せな未来の形成にこれまで以上に貢献することを目指す。


お問い合わせ先
Veterinary Technology Service 広報・運営
電話番号:03-6272-1099
メール:msdah_vts@merck.com

ヒルズ動物看護師向けイベント VN Festa 2025 開催

 2025年8月31日(日)、ヒルズ動物看護師向けイベント VN Festa 2025がガーデンシティプレミアム京橋ホール(東京都・中央区)にて開催された。テーマは「このままでいいの?に答える日 獣医療の現場を支える動物看護師としての未来キャリアデザインセミナー」と題し、前・後半に分けて展開された。
 前半は「一人の動物看護師して『自立』するとは?」(中村篤史先生、A’alda X(株))、「動物看護師のキャリアの可能性を広げよう!」(田中恵美先生、(株)NYAN for Animals)の講演が行われた。続いて「動物看護師のキャリアを考える」と題しディスカッションが実施され、事参加者からその場で投稿された質問を元に中村先生(前出)、田中先生(前出)そして会場を交え、明日からの業務に役立つ話が展開された。出産育児や介護などのライフステージでの仕事への向き合い方をはじめ、チーム獣医療の解釈、愛玩動物看護師として一社会人として、いかに各業務を主体的にとらえるか、心のもちよう、専門性をはじめとするスキルの向上、キャリアアップの実践例などが話題に上がり、愛玩動物看護師として勤めあげるためのヒントがつまったディスカッションとなった。

 後半は稲野辺悠先生(芝アニマルクリニック)による「獣医師No.1インフルエンサーが考える愛玩動物看護師の重要性」の講演が行われた。講演はSNSをはじめたきっかけ、毎日配信するために専属スタッフとして愛玩動物看護師の協力を得た例、配信継続の難しさなど、実体験を中心に展開。小田稔郎先生(Art Director / Designer)による「誰でもできる! 今日から変わるSNSバナーのデザイン入門」では、動物病院から飼い主家族へ送る案内ツールについて、効果的なレイアウト、文字の大きさや推奨される書体や色など、明日からすぐに実践できるスキルが紹介された。最後の講演、鈴木礼佳先生((株)マイイーエフ)の「相手を思いやり、歩み寄る心”マナーマインドの極意”」では、信頼関係をつくるために「相手の心に寄り添う」ことを実践するためにBASE ON NIACサイクルを交え、まず“関心”を持つことが大切であること、愛玩動物看護師という職業は“感情労働”であるとを理解することの重要性を述べた。
 午後2時~5時過ぎまで、参加者たちは愛玩動物看護師として明日から役立つ情報の詰まった各先生方の講義に熱心に耳を傾けた。
 なお、本セミナーは9月21日(日)に名古屋会場でも開催される。
詳細は下記より。
https://asia.hillsvna.com/ja_JP/regional/jp/vn-festa-2


同社プロフェッショナル獣医学術部の 
高橋智司氏による開会の挨拶(東京会場)


東京会場の様子


パネルディスカッションでは、参加者からその場で投稿された質問を元に
中村先生、田中先生と会場とで議論が交わされた