2024年4月4日(木)~7日(日)に、(一社)ペットフード協会、(一社)日本ペット用品工業会、メッセフランクフルト ジャパン(株)主催で、第13回インターペットが東京ビックサイト(東京都江東区)で開催された。
日本最大級のペット産業見本市として2011年にスタートした本イベントには、ペットビジネスや動物病院など、ペットにかかわる多くの参加者が国内外から集まる。第13回には、4日間で6万7022名と3万376頭のペットが来場し、情報が共有された。
初日にはインターペットアワードの授賞式が執り行われ、柴内裕子先生(赤坂動物病院名誉院長)、タレントの井上咲楽さんが受賞された。
授賞式後は本アワードを受賞した柴内裕子先生による特別講演会「伴侶動物は人類の宝もの」が行われ、戦時中から現代までに大きく変化をとげた人とペットの関係や、犬との暮らしの効果として高齢者の認知症発生のリスクが40%低くなり、予防効果だけでなく現在11兆円以上に上る介護給付金が約半額に抑制される可能性などについて紹介された。さらに、高齢者を対象とした「動物(ペット)民生委員制度(仮称)」の設立についても提案された。また、高齢者・医療・児童機関への訪問、リードプログラム、司法の場での犬の同伴などからなるCAPP活動(Companion Animal Partnership Program)についても紹介された。本活動は37年間、約2万8000回にわたり、一度も事故をおこさず実施されている。本活動を通じてわかったこととして、小児がん入院病棟へのセラピー犬の訪問によるオキシトシン(幸せホルモン)とコルチゾール(ストレスホルモン)の計測結果や、入院中の子供たちにとってよい結果を得られることが紹介され、小動物の存在の大きさをあらためて実感させられた。「One Health One Medicine」についても触れられ、獣医療と人医療が協力することで解決される様々なトピックにも話題は及び、参加者たちは熱心に耳を傾けていた。
2024年9月20日(金)~22日(日)には第2回インターペット大阪が、2025年4月3日(木)~6日(日)は第14回インターペットが開催される。
詳細は以下より。
https://interpets.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja.html
インターペットアワード授賞式にて。右から柴内裕子先生(赤坂動物病院)、井上咲楽さん、児玉博充氏((一社)ペットフード協会 会長)
特別講演会「伴侶動物は人類の宝もの」で、保護犬を暖かく迎えいれてくれた俳優の遠藤憲一氏を紹介する柴内裕子先生
「ビジネスフォーラム①ペット産業における成功事例とこれから注目される分野とは」の会場にて。左から進行の越村義雄氏((一社)ペットフード協会 名誉会長)、川島元樹氏(ライオンペット(株)代表取締役社長)、山本俊之氏(ロイヤルカナン ジャポン(同)社長)、苅谷卓郎先生((株)苅谷動物病院グループ 代表取締役社長)、山田 悟氏(ジャペル(株)常務取締役 管理本部長)
「ビジネスフォーラム②少子高齢化にペット産業は何をすべきか」の会場にて。左から進行の越村義雄氏(前出)、上野弘道先生((公社)東京都獣医師会会長)、児玉博充氏(前出)、山本洋介氏((一社)日本ペット用品工業会 会長)、鄭 宏氏((一社)日本ペット産業振興会 副会長)