小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

学校法人シモゾノ学園 2019年度年次大会 開催される

 2020年2月20日、東京・北とぴあにおいて、学校法人シモゾノ学園 2019年度年次大会が開催された。
 学校法人シモゾノ学園(理事長:下薗惠子先生)では、毎年、国際動物専門学校(東京校)、大宮国際動物専門学校(大宮校)合同の年次大会を開催している。本大会では、他分野で活躍する特別講師の講演をはじめ、学生たちの行ったグループ研究の優秀作品発表および表彰、夏に行われた両校の「どうぶつ祭」や学内活動における各種表彰などが行われる。
 今回の特別講演には、「動物ものまね芸」を寄席で演じる江戸家まねき猫氏が招聘された。動物の鳴き声を出すコツや、鳴き声の意味、芸を磨くため動物と接した体験などを語ったうえで、得意芸である鶏や猫の鳴き声などが披露された。
 学生たちの人材育成プログラム「社会的基礎力プロジェクト(MSP)」には、研究成果のポスター作成のみならず、口頭での解説とパフォーマンスも含まれている。優秀作品に選ばれた各チームは、子育てする女性の就労、野生熊との共生への取り組み、豚熱(豚コレラ)対策といった現代的なテーマを扱い、文字通り「チームワーク」の成果をみせる発表を行った。
 さらに本大会は、間近に控えた動物看護師統一認定資格試験の決起会であり、また次年度の就職活動激励会ともなっている。動物業界で求められる専門的な知識・技術を身に付け、社会で活躍するための試練に挑戦する学生たちに、下薗僚章先生(大宮国際動物専門学校校長)が激励の言葉をかけ、大会は終了した。
 動物看護師の国家資格化に向け、各専門学校はカリキュラム充実を図っており、意識も高まりつつある。過渡期にある学生たちだが、明るさと力強さを感じさせる本大会であった。

開会の挨拶をされる下薗惠子先生

会場の様子

日本動物病院マネージャー協会 第11回研修会 開催される

 2020年2月12日(水)、品川・ザ ランドマークスクエアトーキョー(東京都港区)において、日本動物病院マネージャー協会 第11回研修会が開催された。当会は2010年8月に動物病院マネージャー会として発足し、2014年7月に現在の一般社団法人 日本動物病院マネージャー協会(JAM)となり、年に2回(主に2月と8月)研修会を実施している。

 今回は「最高の動物病院を創る ~組織の指示系統のあり方を考える~」をテーマに、「最高のパフォーマンスを引き出す組織作りのポイント」(氏家貴秀氏、ロイヤルカナン ジャポン)、「他社事例に学ぶ! 10割の人材を即戦力にする心理学的アプローチ」(香山万由理氏、(株)クラフトアール)の2部構成で展開された。前半では、よくある組織の課題からはじまり、その課題解決のための目標の設定からその達成までに必要なマネジメントシステムについて解説された。後半では、事故を生み出すエラーの連鎖(エラーチェーン)の元となる思い込みや記憶ちがい、険悪な人間関係などを少しでも減らすための対策を、元国際線CAの経験を交えながら解説された。会場には、多くの参加者が集まり、グループワークなどでも互いの意見を交換した。

 次回第12回研修会は2020年8月18日に上記同会場にて開催予定。

 

会場の様子

日本動物看護学会第28回大会/第12回関西地区例会 開催される

 2020年2月8日(土)、9日(日)の2日間にわたり、奈良・王寺町やわらぎ会館において、日本動物看護学会第28回大会/第12回関西地区例会が開催された。これまで大学および専門学校による開催であったが、初の学会主催、そして初の関西地域での開催という特色のある大会となった。

 「自分たちで創る! 動物看護の一歩を始めよう」をテーマに、一般市民向け講演、国家資格進捗状況報告、企業展示、口頭発表、サーキットセミナー、ランチョンセミナーなど、多岐にわたる様々な講演が行われた。

 初日の公開講座では、聖徳太子の愛犬で、王寺町にゆかりのある‘雪丸’に関する歴史について、日本動物看護学会理事長の桜井富士朗先生が講演された。また、ペットの防災について、大下動物病院の大下 勲先生がVMATの活動に触れながら解説された。

 なお、犬の雪丸は人の言葉を理解し、お経を読み、遺言をのこしたとの伝承がある。王寺駅や道路には雪丸の絵や雪丸の足跡のマークなどがあり、会場となった王寺町は動物に馴染みのある地域であることを感じた。

 また、初日にはキャットリボン活動に関して、2日目にはスキンケアに関するランチョンセミナーが行われた。

 懇親会では理事の先生方が狩猟にて得られた猪鍋が振る舞われ、参加者は舌鼓を打った。次回は2020年10月に東京で開催予定。

 

会場の様子

 

雪丸

「すぐに役立つ 麻酔モニタの見方と活用 ~換気、呼吸の異常に素早く対処する~」セミナー 開催

 2020年2月2日(日)、フクダ エム・イー工業株式会社主催セミナーが、AP秋葉原(東京都・台東区)で開催された。
「すぐに役立つ 麻酔モニタの見方と活用 ~換気、呼吸の異常に素早く対処する~」をテーマに、佐野忠士先生(酪農学園大学)が講演。麻酔モニタ看視のポイント、グラフの見方、数値のもつ意味など、麻酔モニタの見方を基礎からしっかりと学べるような内容となっており、会場には多くの参加者が集った。

 呼吸器系、循環器系、体温、覚醒期のモニタリングを切口に、人が五感を用いて動物の状態を継続的に看視するとともに、装置を使った客観的なデジタルデータにより的確にモニタすることの重要性を解説。
 また高齢動物、超高齢動物の麻酔管理の注意点や危険性、麻酔管理の前に把握しておくべき点、モニタ指針まで話題はおよんだ。

講演の最後には「グラフィックで理解する 一歩先ゆく麻酔モニタリング」を謳い、呼吸グラフィック機能「PV-LOOP」搭載モニタの活用法も語られた。これは、ひと呼吸ごとの「気道内圧」と「換気量」をループとして図に表したもので、視覚的に犬猫の肺のふくらみをとらえる機能となっている。そうした新技術も取り入れつつ、呼吸の変化に素早く気づき対処することの重要性を訴えた。

 参加者は麻酔モニタについて基礎からしっかりと学ぶことができ、充実した時間を過ごした。


佐野忠士先生。モニタ数値による客観的基準と、
五感による状態の看視がモニタ管理では大切と語る

会場には多くの参加者が集い、熱心に耳を傾けた

日本獣医再生医療学会 第15回年次大会 開催される

 2020年1月25日(土)~26日(日)の2日間にわたり、ビジョンセンター横浜において、日本獣医再生医療学会 第15回年次大会が「安全と信頼 そして発展」をスローガンに開催された。

1日目は教育講演である獣医免疫学 総論、獣医多血小板血漿療法、獣医免疫細胞療法、獣医間葉系幹細胞療法およびガイドライン・届出制度に関する講演などが行われた。

 2日目の午前中は「再生医療技術の応用とその将来」について、動物リハビリテーション、競走馬臨床、獣医眼科臨床、獣医療の各分野からの講演があった。また、症例検討会、学術発表会が並行して行われた。

 2日目の午後は特別講演として、籠谷勇紀先生(愛知県がんセンター研究所)による「ヒト医療におけるがん免疫療法の最新の知見とその将来-遺伝子改変による持続的治療効果を有する抗腫瘍T細胞の開発―」および石田卓夫先生(赤坂動物病院)による「獣医間葉系幹細胞療法・自己活性化リンパ球移入細胞療法における臨床獣医師の役割-エビデンスを集積しよう-」が行われた。

 世界でも最先端の体制づくりがすすめられているという、この獣医再生医療・細胞療法分野において、参加者の多くはこの現在進行形の歩みを肌で感じているにちがいない。

会場の様子

第99回日本獣医麻酔外科学会/第111回日本獣医循環器学会/第66回日本獣医画像診断学会 2019秋季合同学会 開催される

 2020年1月10日(金)〜12日(日)の3日間にわたり、大阪・大阪国際交流センターにおいて、第99回日本獣医麻酔外科学会/第111回日本獣医循環器学会/第66回日本獣医画像診断学会 2019秋季合同学会が開催された。

 今回も三学会合同企画をはじめ、特別講演、教育講演、リフレッシャーコース、パネルディスカッション、症例検討会、一般講演、Basicセミナーなど、計9会場にて様々な講演が行われた。

 初日の三学会合同企画では、「骨・軟骨における再生医療の未来像」と題し、大阪大学、京都大学および京都大学 iPS細胞研究所の先生より、金属3Dプリンタの応用、iPS細胞由来軟骨、大腿骨頭壊死症に対する成長因子を用いた再生治療など、最先端の再生医療に関する講演が行われた。

 2日目には、整形外科および軟部組織外科のパネルディスカッションなどのほか、愛玩動物看護師法制定に関する基調講演およびパネルディスカッションが展開されるなど、講演内容も多岐にわたった。

 全体を通して、立ち見の会場も多く、展示ブースも約50社が軒を連ね、3日間にわたり多くの先生方が充実した時間を過ごした。次回2020春季合同学会は2020年6月19日(金)〜21日(日)、大宮ソニックシティにて開催。とくに日本獣医麻酔外科学会は第100回の節目の回であり、ますますの盛り上がりが予想される。