(一社)日本獣医動物行動学会は、2026年2月28日(土)に第2回学術集会、3月1日(日)に設立記念25周年シンポジウムを東京大学 中島薫一郎記念ホール・弥生行動・アネックス(東京都文京区)で開催した。
初日の学術集会では「症例/研究発表 口頭発表」「症例/研究発表 ポスター発表」「教育講演」の3つのプログラムが実施された。
「症例/研究発表 口頭発表」は午前と午後の部に分かれ、座長に武内ゆかり先生(東京大学、当学会副会長)と藤井仁美先生(Ve.C.〈ベックジャパン〉動物病院グループ行動診療科、当学会副会長)、フリッツ吉川 綾先生(ヤマザキ動物看護大学)を座長に迎え6演題が発表された。「症例/研究発表 ポスター発表」では8名の先生が発表。「教育講演 行動診療、一人で抱えていませんか? チームで挑む行動診療の意義と実践例」では、白井春佳先生(にいがたペット行動クリニック)、野口ゆづる先生(さきがおか動物病院)を講師に、堂山有里先生(バーニー動物病院)がファシリテーターを務め、愛玩動物看護師との連携や紹介元の獣医師、ドッグトレーナー、トリミングサロンとの連携について白井先生、野口先生それぞれの実体験をもとに展開された。
二日目の設立25周年記念シンポジウムは「診療の困ったを解決する臨床行動学~鼻の先から尻尾の先まで~」をテーマに行われた。当学会長の水越美奈先生(日本獣医生命科学大学)の挨拶からはじまり、「【皮膚×行動】症例検討会『犬のアトピー性皮膚炎と行動(精神)』」では、皮膚科から関口麻衣子先生(アイデックスラボラトリーズ(株)、行動診療科から白井春佳先生(前出)、和田美帆先生(千葉どうぶつ総合病院)が、「【眼科×行動】座談会『視覚障害の犬の生活を豊かにするには?』」では、眼科から辻田裕規先生(どうぶつ眼科専門クリニック)、行動診療科からは水越美奈先生(日本獣医生命科学大学、当学会長)、野口先生(前出)が登壇した。続く「犬の診療や治療に活用できるハズバンダリートレーニング」(藤井 勝先生、Dolphin Boy Academy)では、診療や治療時における犬の自発的・協力的な参加支援のトレーニング手法などを紹介され、会場は理解を深めた。
最後に合同座談会「投薬治療に攻撃性を示す犬;私たちはどう対応しているか」が実施された。ファシリテーターは岸野友祐先生(Kawabata 横須賀三浦どうぶつ医療センター、シンポジウム大会長)が務め、“治療プランの構築”“身体的疾患の治療の緊急性と、行動学的な問題が衝突したときの選択の実際”などPVP(Pre-Visit-Pharmaceuticals)の使用例等、他科を跨いだ積極的な意見交換が行われた。
いずれのプログラムも時間が足りないほどに熱心な質疑応答が交わされた。オンライン聴講者含め参加者は2日間で400名を越えた。当学会会員をはじめ参加者の学ぶ意欲の高さがうかがえた。第3回学術集会は2027年2月27日(土)、東京大学弥生講堂にて実施予定。

第2回学術集会の様子

合同座談会の様子