2023年11月4日(土)、5日(日)の2日間にわたり、北海道・ロイトン札幌にて北海道小動物獣医師会2023が開催された。本大会は4年振りに2日間の対面形式にて実施され、獣医師対象、動物看護職者対象の2つのセミナーを軸に展開した。なお、オンラインでのアーカイブ配信が後日設定され、とくに北海道にある専門学校の学生はオンラインでの参加となる。
 初日の土曜は、獣医師ランチョンセミナーとして金井一亨先生(北里大学)が眼疾患と感染症について、獣医師学術セミナーとして川瀬広大先生(札幌夜間動物病院)が救急および集中治療について講演され、動物看護職セミナーとしては泉澤 有先生(北海道顎口腔外科センター)の獣医歯科および口腔外科の基礎についての講演などが行われた。また、企業セミナーとして、メディアでも著名な渡辺光博先生(慶應大学)が人医療における5-ALAの可能性について講演され、ミトコンドリアの活動に効果の期待できる5-ALAは、病気を治すのではなく、病気のもととなる老化に対して大きな武器になると述べた。
 2日目の日曜は、獣医師学術セミナーとして高野友美先生(北里大学)がFIPの診断および治療について講演され、動物看護職セミナーとしては坂東 元先生(旭山動物園)の野生動物種との向き合い方についての講演などが行われた。また、獣医師ランチョンセミナーとして堀 泰智先生(大塚駅前どうぶつ病院心臓メディカルクリニック)がACVIMガイドラインのMMVDのアップデートについて解説された。そして、企業セミナーとして枝村一弥先生(日本大学)が犬猫のOAに関する最新治療について講演された。獣医師・動物看護職者合同プログラムとしては氏政雄揮先生(アームズ(株))が動物病院の運営について、郡山尚紀先生(酪農学園大学)が問題行動について、村田佳輝先生(むらた動物病院)が人獣共通感染症について講演された。
 このほか、2日間にわたり、獣医師症例検討会や動物看護師発表会などが行われた。
 紅葉するも日差しの眩しい陽気のなか、2日間で獣医約120名、動物看護職者約170名が参加、企業も約60社が集まり、展示会場も多くの方で賑わった。託児所も用意され、すべての参加者への心遣いが垣間見えた学会運営であった。
 

4年振りの対面形式での開催におしよせる参加者
 

村田先生による人獣共通感染症講演