2023年8月26日(土)、27日(日)の2日間にわたり、東京・日本獣医生命科学大学において、第42回比較眼科学会年次大会が開催された。今回は2019年第39回以来の対面式開催で、参加者は総数280人となった。
 大会メインテーマは「眼疾患の病態・治療」。年次大会長企画特別講演として山口剛史先生(東京歯科大学市川総合病院眼科)「角膜混濁の病態と治療」、基礎部会セッション・教育講演「網膜疾患の次世代治療」では藤波芳先生(東京医療センター・臨床研究センター)と松尾俊彦先生(岡山大学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域)が、臨床部会セッション・教育講演では「レッド・アイ」について岩下紘子先生(トライアングル動物眼科診療室)と前原誠也先生(ひかり町動物眼科)が、臨床獣医師向け眼科セミナーでは「どうする角膜潰瘍 ベーシック&アドバンスセミナー」と題し松浦尚哉先生(ペテモどうぶつ医療センター名古屋)、望月一飛先生(アニマル・アイケア東京 安部動物病院)、福島潮先生(湘南鎌倉動物病院動物眼科センター)が、それぞれ講演された。2日目には太田充治先生(動物眼科センター)と梅田裕祥先生(横浜どうぶつ眼科)による「パルスレーザー 私はこう使います」と題しランチョンセミナーが行われた(協賛:株式会社メニワン)。
 また学会会長企画教育講演では、獣医療界にもかかわる社会問題を取り上げ、「ハラスメントの法律問題-カスタマーハラスメントやアカデミックハラスメントについて考える-」と題して原昌登先生(成蹊大学法学部)が講演された。
 一般講演では、オンライン開催のノウハウを生かし、発表の事前配信と、当日に質疑応答を併用する形式がとられていた。
 1日目の講演後には「名刺交換会」が催され、4年ぶりに対面での交流が行われた。