今年で9回目を迎える「猫の集会」。新型コロナウイルス感染症蔓延予防の観点から、昨年、一昨年はオンライン配信のみであったが、今年は会場開催とオンライン配信のハイブリッドで開催され、会場となった東京コンベンションホール(東京都中央区)には、獣医療関係者だけでなく、多くの猫の家族が集まった。
 プログラムは、獣医療関係者向けに講義(オンライン配信)と実習(会場での実施)が企画され、市民向けには会場におけるステージプログラムとグッズ販売が企画された。市民向けプログラムの参加者たちは、猫グッズを買い求めようと長蛇の列をつくるなど、会場は大きな賑わいをみせた。
 市民向けのステージプログラムでは、「猫が一番長生きで健康に過ごせるための秘訣」(石田卓夫先生、赤坂動物病院)、「乳がんで苦しむ猫を「ゼロ」にする! 猫の乳がんのおはなし」(小林哲也先生、(公財)日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンター)、「日常に潜むキケン」(服部 幸先生、東京猫医療センター)といった、猫の家族が知りたいテーマをわかりやすく、時にはユーモアも交えて講演された。セミナーの内容を熱心に記述する参加者もいらっしゃるなど、猫の家族にとっても貴重な機会であったことがうかがえた。
 講義プログラムはオンライン配信のみの実施であったが、こちらも「臨床医が語る猫の基礎医学」をテーマに、西村亮平先生(東京大学)による「疼痛管理に必要な生理学と薬理学」をはじめ、竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)による「循環器内科に必要な解剖学と生理学と薬理学 ~全身性高血圧~」、宮川優一先生(日本獣医生命科学大学)「腎臓内科に必要な生理学と薬理学」といった、聴き応えのあるセミナーが用意された。
 5講座準備された実習は、定員を制限した会場で開催。登壇される先生方の緊張感はもちろん、受講される先生方の、一つでも多くの知識を身に着けようとする緊張感がみなぎる会場でのセミナーはやはり、リアルならではのものだと実感させられた。
 動物の飼育頭数が減少するいっぽうで、飼育動物の平均寿命は延長している昨今。同集会をみても、動物のご家族がいかに動物の健康に関心を寄せているかが伝わってくる。獣医療関係者はもちろん、動物の家族も一緒になって勉強し、楽しめる機会が、今後もますます増えることを期待したい。

 ねこ医学会(JSFM)ホームページ

 

市民向けレクチャー「身近に潜む危険」(服部 幸先生)の様子

 

市民向けプログラムの会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりであった