6回を迎える日本獣医輸血研究会学術講習会がオンラインにて開催された。

  本学術講習会のメインテーマは「外科と輸血」。青木卓磨先生「循環器外科編」(麻布大学)、浅野和之先生「軟部外科編」(日本大学)、「自己輸血編」、藤田 淳先生(日本小動物医療センター/東京大学動物医療センター)、関 瀬利先生「麻酔編」(日本獣医生命科学大学)といった各界で活躍される先生方が、それぞれのご専門分野と輸血のかかわりについて、輸血の適応、手術におけるピットフォールなどを解説された。

  4人の先生方はまた、事前にセミナーを視聴した受講者の方々から寄せられた質問に対して討論するシンポジウム(座長:杉山大樹先生/ファミリー動物病院、久末正晴先生/麻布大学)にも参加され、幅広い質問に一つひとつ丁寧に回答されていた。

  また、今年2022年12月に実施が予定されるJSVTM認定輸血コーディネーターの認定試験の認定プログラムとして、「ドナーからの採血と管理」(小林輔先生、志村坂下動物総合医療センター)、「輸血関連検査」(瀬川和仁先生、せがわ動物病院)が企画された。輸血療法の基礎であり、獣医師はもちろん、動物看護師も知っておくべき内容を、研究会の先生方のご経験も踏まえ詳細に説明された。

  トピックス講演として丸山治彦先生(日本大学)がご担当された「凝固異常をおさらいする」では、凝固カスケードや線溶系、血液凝固因子といった基礎から凝固異常を学び直すことのできる内容であった。

  当初、今年5月に予定されていた「JSVTM認定輸血コーディネーター制度」認定試験は、新型コロナウイルスの感染状況などを鑑み、今年の12月に変更された。同認定試験を機に、近年ますます重要視される輸血療法が、より安全に、より身近な選択肢として多くの動物病院で実施されるようになることを期待したい。

日本獣医輸血研究会ホームページ https://www.jsvtm.org/

JSVTM認定輸血コーディネーターの認定プログラムとして行われたセミナー「輸血関連検査」(瀬川和仁先生)の様子

 

総合討論の様子。上段左から久末正晴先生(麻布大学)、杉山大樹先生(ファミリー動物病院)、藤田 淳先生(日本小動物医療センター/東京大学動物医療センター)、下段左から青木卓磨先生(麻布大学)、関 瀬利先生(日本獣医生命科学大学)、浅野和之先生(日本大学)