小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

第28回 日本臨床獣医学フォーラム年次大会2026 開催される

 2026年9月26日(土)、27日(日)に東京・ホテルニューオータニにて第28回日本臨床獣医学フォーラム(JBVP) 年次大会2026が開催された。今年の大会テーマは「心震わす, 出会いと学びを もっと考えよう 伴侶動物との暮らし―どうぶつにやさしい医療―」であり、展示会場では初日の開始時間から学生や市民での参加者も多くみられた。
 開会式では本会名誉会長の石田卓夫先生(赤坂動物病院)、本会会長の竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)そして、大会長を務める溝口俊太先生(ワラビー動物病院グループ)より開会の挨拶が行われ、大会テーマの通り今年も現地で対面の開催ができることに対する意義と得られる対面ならではの学びについて話された。
 また、160社を超える企業・団体が出展しており、展示会場では企業と動物病院関係者のやりとりだけでなく、参加企業同士で交流している様子も数多くみられた。
 参加者数は4,397名であり、各会場で様々な分野の講演が催され、オンラインではない現地で聴講するからこその熱量と先生方の解説、そしてどういった分野に注目されているのかを改めて実感することができた大会であった。来年以降も本学会がさらに発展することが期待される。
 次回の第29回 日本臨床獣医学フォーラム年次大会2027は、2027年9月25日(土)、26日(日)に開催予定である。
 

開会式の竹村先生による挨拶
 

講演会場の様子
 

2日目午前のAIMパネルディスカッションの様子

(一社)日本動物看護学会第35回大会 開催される

 2026年9月12日(土)、13日(日)の2日間にわたり、帝京科学大学(東京・足立区)にて一般社団法人日本動物看護学会 第35回大会が開催された。
 はじめに、大会長である佐伯 潤先生(帝京科学大学)が、本大会のテーマである「動物看護と動物福祉が紡ぐ未来」と題して基調講演を行った。佐伯先生は、愛玩動物看護師は「社会の中の動物看護」を考える必要があり、それが愛玩動物看護師という職業の新たな可能性を広げることにもつながると述べた。
 「動物の行動と管理学会」の協力のもとで行われたシンポジウム「動物福祉への取り組み その歩みと課題を考える」では、竹田謙一先生(信州大学)が「『動物の行動と管理学会』で動物福祉研究が盛んな理由」、小針大助先生(茨城大学)が「産業動物における動物福祉の取り組み」、大谷祐紀先生(北海道大学)が「動物福祉に配慮した社会の実現に向けて獣医学が果たす役割-より良い飼育の文化差をふまえて-」、小倉匡俊先生(北里大学)が「展示動物における動物福祉研究」について、それぞれ発表した。講演後、加隈良枝先生(帝京科学大学)を座長、佐伯 潤先生および小野寺 温先生(帝京科学大学)をコメンテーターとし、講演者を交えたディスカッションが行われた。講義や討議を通じて、参加者は「動物福祉」について深い知見を得た。
 教育講演①では、的場美芳子先生(株式会社プロキオン まとば動物病院)が「動物介在介入から動物介在サービスへ―公衆衛生の視点から考える愛玩動物看護師の役割―」を、教育講演②では、阿部令子先生(アニマルソーシャルワーク研究協会)が「アニマルソーシャルワークの現状と愛玩動物看護師への期待」をテーマに講演し、愛玩動物看護師が今後担うべき役割について紹介した。
 ポスター発表では17演題が掲示され、優秀賞は「巻圧測定デバイス『まきよるone』を用いた静脈留置カテーテル固定における圧管理教育の有用性」を発表した佐伯香織氏(岡山理科大学)が、奨励賞は「動物病院で用いられるイヌの保定技術に対する飼い主の抵抗感調査-エリザベスカラーは横臥位保定・口輪より飼主の抵抗感が少ない-」を発表した友野 悠氏(ヤマザキ動物看護大学)がそれぞれ受賞した。
 一般演題(口頭発表)では17演題が行われ、優秀賞は「猫血液型カード凝集法における全血検体と洗浄赤血球の判定比較」を発表した中村知尋氏(公益財団法人日本小動物医療センター)が、奨励賞は「イヌの年齢が周麻酔期合併症の発生に及ぼす影響」を発表した清水夕貴氏(岡山理科大学)が受賞した。
 そして、VCA Japan(合)主催のランチョンセミナーでは、黒瀬安寿加氏(パル動物病院)により「動物看護が紡ぐ未来―動物福祉の視点から考える、私たちの臨床実践―」が実施された。
 今大会の参加者は219名。次回第36回大会は、2027年9月ごろに倉敷芸術科学大学(岡山)にて開催される予定である。

演題者発表の様子

演題者発表の様子