小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

第23回日本動物リハビリテーション学会 学術大会 開催

 2026年8月30日(日)、日本獣医生命科学大学(東京都・武蔵野市)にて、(一社)日本動物リハビリテーション学会主催の第23回学術大会が開催され、全国から獣医師、愛玩動物看護師、理学療法士らが集った。
 プログラムは、中嶋耕平先生(国立スポーツ科学センター)による特別講演ではじまり、東京2020オリンピックでの事例を交え、多職種連携によるメディカルサポートが紹介された。教育講演では、本学会理事の長坂佳世先生(D&C Physical Therapy)、信岡尚子先生(KURASOO)、岸 陽子先生(ONE自由が丘どうぶつ整形外科・リハビリセンター)が登壇し、リハビリテーションの体系的な実施や理学療法評価の基本枠組みについて講義が行われた。また、多数の応募から厳選された9件の症例発表が実施され、会場では活発な意見交換が行われた。
 本学会は「科学的根拠に基づく動物リハビリテーションの確立」を理念に掲げる。命を救うだけでなく「その子らしく生活できる機能の回復」が重要視されるなか、学会では患者の正しい評価と計画・再評価を客観的に記録する『学会版理学療法評価表』の作成や指示書の整備をすすめている。獣医療界におけるリハビリテーションの牽引役として、今後の活躍に期待が高まる。


本学会会長の柄本浩一先生(えのもと動物病院)


特別講演で人医療でのリハビリテーションを紹介された中嶋先生


教育講演の様子

第45回 比較眼科学会年次大会 開催される

 2026年8月29日(土)、30日(日)の2日間にわたり、鹿児島・カクイックス交流センターにて第45回比較眼科学会年次大会が開催された。
 今回は荒木智陽先生((株)新日本科学)が大会長を務め、「温故知新~基礎と臨床で深める比較眼科学~」をテーマに特別講演や一般口演、ランチョンセミナーなど様々な演目が行われた。獣医師以外に、人医療の薬剤に関する企業の方の参加も多くみられ、2日間で200名以上の参加者が集まる大会となった。
 1日目には人医療の眼科の専門家である外園千恵先生(京都府立医科大学 眼科学教室)の特別講演や堅田侑作先生((株)レストアビジョン)による視覚再生医療に関する教育講演が行われた。夜の懇親会では、鹿児島実業高等学校 男子新体操部の演技や地元の芋焼酎の試飲会などが実施され、当日は鹿児島市内で花火もみられ、参加者は鹿児島の夜を大いに楽しんだ。2日目には基礎部会セッションで海外からDr.Vladimir Bantseev(Genentech)を招き展開したパネルディスカッション、ランチョンセミナーでは愛玩動物看護師の眼科教育のシンポジウムが行われ、人医療の企業の関係者、獣医師、愛玩動物看護師と様々な眼科に関する業界の参加者が一堂に会する比較眼科学会ならではの様子がみられた。
 なお、今回の2026年度の総会で法人化をすすめていくことが発表された。本学会とともに獣医眼科領域もさらに発展していくことが期待される。
 次回、第46回比較眼科学会 年次大会は2027年7月24日(土)、25日(日)に兵庫・神戸国際会議場で、小山博美先生(ネオベッツVRセンター)を大会長、山下 真先生(ファーブル動物医療センター眼科)を副大会長・実行委員長として開催予定である。
 

会場の様子
 

総会の様子

第18回日本獣医腎泌尿器学会 学術集会・総会 開催される

 2026年8月22日(土)、23日(日)に東京・ベルサール飯田橋ファーストにて、第18回日本獣医腎泌尿器学会 学術集会・総会が開催された。
 大会長は髙島 諭先生(岐阜大学)で、大会テーマは「iCatCareガイドラインに学ぶ猫の下部尿路疾患」と題し、様々な講演が行われた。
 1日目には昨年2025年の本学会 学術集会・総会で発表されたように、新制度による認定医・上級認定医試験が午前に行われた。午後からは日本腎臓学会 サテライトシンポジウム「心腎連関によるCKDの負の連鎖 そのメカニズムを知る」が、豊原敬文先生(東北大学 腎臓・高血圧内科)および矢吹 映先生(鹿児島大学 共同獣医学部附属動物病院)の座長のもと開催され、人医学の知見から心腎連関のメカニズムや治療に関する3本の講演が行われた。
 2日目には本学会のシンポジウムが開催され、米澤智洋先生(東京大学)の座長のもと、大会テーマに関する、総論を含む4本の講演と総合討論が行われた。
 いずれの講演も多くの聴講者が集まり熱心に耳を傾け、質疑応答にもスマートフォン等から質問を募る形でたくさんの質問が寄せられた。
 2日目にはその他にも一般演題発表や企業展示ブースの1室にてポスターセッションコアタイムが設けられ、展示会場にも多くの参加者が足を運んだ。
 そして総会では新たな理事および監事が選出され、宮川優一先生(日本獣医生命科学大学)、下川孝子先生(岡山理科大学)、片山泰章先生(岩手大学)、青木大先生(あおき動物病院)が新たに選任された。
 本大会の総参加者数は535名であった。新制度による認定試験が導入された本学会の益々の発展が期待される。
 なお、次回 第19回日本獣医腎泌尿器学会学術集会・総会は、2027年8月21日(土)、22日(日)に同じくベルサール飯田橋ファーストにて、下川孝子先生を大会長に開催予定。

講演の様子

2日目の総合討論の様子

WJVF第17回大会 開催される

 2026年7月25日(土)、26日(日)の2日間にわたり、ホテルニューオータニ大阪にて、WJVF第17回大会が開催された(大会長 竹村直行先生〔日本獣医生命科学大学、日本臨床獣医学フォーラム会長〕、実行委員長 進 学之先生〔しん動物病院〕)。
 「命と向き合う その先にあるどうぶつと家族の笑顔のために」をテーマに、獣医師プログラム、愛玩動物看護師・ACS・トリマープログラム、実習、JAHAプログラム、ランチョンセミナーなどが11もの講演会場にて実施され、とくに実習は2日間を通し4会場にて行われ、非常に盛況な様子であった。
 プログラムの内容も非常に幅広く、20以上もの分野の講演や実習に、獣医師だけでなく愛玩動物看護師、獣医学生などが多く集まり、小動物の臨床現場における学びと実習の機会を得ようという若い世代の意欲も強く感じられ、80社以上の企業が出展した展示ブースも活気があふれていた。
 2日間の参加者数は2,173名で、参加者の学びの機会を得ようとする意志が伝わる2日間であった。
 次回WJVF 第18回大会は、2027年7月31日(土)、8月1日(日)に同じくホテルニューオータニ大阪にて開催予定。

竹村直行大会長の開会式の挨拶の様子

講演会場の様子

展示会場の様子