2015年9月25日(金)~27日(日)の3日間にわたり、日本臨床獣医学フォーラム年次大会2015が東京、ホテルニューオータニで開催された。「もっと考えよう 伴侶動物との暮らし-どうぶつにやさしい医療-動物が楽しく快適なシニアライフを送るために」をテーマに、本年も小動物臨床獣医師、VNおよび市民対象のプログラムが数多く行われた。今年から展示会場も講演会場と同じく金曜日からの3日間開催となった。
 本年の年次大会の特色は「高齢動物シリーズ」と銘打ったセミナーであろう。獣医師プログラムでは歯科学、整形外科学、消化器病学、麻酔学、エキゾチックに関するセミナーが、VNプログラムでは眼科、理学療法、高齢動物学に関するセミナーが開催された。また、誰でも参加可能な特別プログラムでは多くの一般の方も多く聴講されていた。JBVPスペシャルシンポジウムでは「高齢動物との幸せな暮らしのために」をテーマに、徳力幹彦先生(山口大学名誉教授)、佐野忠士先生(酪農学園大学)、村田香織先生(もみの木動物病院)、太刀川史郎先生(たちかわ動物病院)をコメンテーターに、柴内晶子先生(赤坂動物病院)の司会の元、高齢動物との暮らしに関する解説が行われた。聴講者のほぼ8割が一般の方であったこと、夜鳴きする犬猫については外のにおいを嗅がせてあげるとよいということ、また老齢の犬や猫に対して、子犬や子猫を一緒に飼うとより元気に暮らしてくれるという話が印象的であった。
 そして、JBVP会長の石田卓夫先生は、初日の開会式にて、2019年にFASAVA(アジア小動物獣医師協会)東京大会を東京都獣医師会と共催で行うことを発表した。場所はホテルニューオータニ、2019年9月27日~29日開催予定。獣医界にとって大きな追い風になると期待される。
 次回開催は2016年9月23日(金)~25(日)予定。

開会式での石田卓夫先生