2024年3月31日(日)、獣医臨床感染症研究会の2023年度総会およびセミナーが、千葉県獣医師会館(千葉県千葉市)、およびオンラインにて開催された。
 今大会では「被災時の感染症」をテーマに、「西日本豪雨災害岡山県獣医師会の対応~岡山VMAT結成・令和6年能登半島地震の現状~」を甲斐みちの先生(岡山県獣医師会副会長、岡山VMAT隊長)、「被災地で気を遣う人の感染症」を髙橋 孝先生(北里大学)、「被災地で気を遣う動物の感染症」を栗田吾郎先生(北里大学)が発表。発災後の被災地での医師と獣医師のそれぞれの観点から、役割や留意すべき感染症について、具体的な活動時の写真やデータを交え紹介された。東日本大震災や西日本豪雨災害での経験も交え、発災後の通電火災の恐ろしさ、同行避難と同伴避難のちがい、避難所での実態、犬・猫と人のかかわりの地域特性まで網羅された内容に参加者たちは熱心に耳を傾けた。
 「これからも医療・獣医療にかかわる先生方のアドバイスを受けながら活動の充実に努め、学会の設立を目指していきたい」という村田佳輝会長。
 今後も本研究会の果たす役割にますます期待が寄せられる。

本研究会の詳細は以下より。
https://veterinary-nurse.jimdofree.com/


2023年度総会の様子


セミナーの様子。「被災時の感染症」をテーマに展開


当研究会の活動が小動物での未知の感染症を把握し、薬剤耐性菌、敗血症に着目し社会へ周知する一助となれればと思う、と村田会長。当研究会は今後、学会の設立を目指す