2024年3月24日(日)、東京都・品川フロントビル会議室にて第32回日本小動物歯科研究会症例検討会・総会が開催された。
 参加者総数は100名を超え、賛助企業も13社と多く、会場いっぱいに企業や参加者たちの交流が目立つ様子であった。
 まず、会長の藤田桂一先生のご挨拶から始まり、午前中は藤田桂一先生、倉田大樹先生、幅田 功先生3名の座長のもと9症例の発表があった。
 お昼にはランチョンセミナーもあり、昼食とともに井上 智先生、中尾龍馬先生2名による特別講演で質疑応答を交えながら、熱心に拝聴する様子がうかがえた。
 午後には江口徳洋先生、片野浩二先生、網本昭輝先生、大場茂夫先生4名の座長のもと13の症例発表があった。総勢7名の座長と処置に対する症例や機器を使用した際の症例、飼い主に指導する際の症例など全22症例、発表者それぞれの着目している部分がよくわかり活発に意見が交わされていた。
 すべての発表が終わりアワード贈呈では奥村聡基先生(パーク動物病院 愛知動物歯科)の「根分岐部が露出した歯を保存した犬の1例」「巨大な骨透過像が歯内療法で良化した犬の1例」2題がライオンペット(株)アワード、マースジャパンリミテッドアワード両方の最優秀賞を受賞し、ライオンペット(株)アワードの優秀賞には高橋 香先生(鹿児島大学共同獣医学部附属病院)が受賞。さらに同点で4名、網本宏和先生(アミカペットクリニック)と小暮啓介先生(フジタ動物病院)がライオンペット(株)アワード優秀賞を、山本瑛之先生(フジタ動物病院)、鐘ヶ江晋也先生(アミカペットクリニック)がマースジャパンリミテッドアワード優秀賞をそれぞれ受賞する結果となった。
 今回の検討会では質問をする先生も多数みられ、会長の藤田桂一先生もおっしゃっていたが非常にレベルが高く同率が4名も出る結果となり、これからの日本小動物歯科研究会とともに次回の症例検討会にも期待をしていきたい。
 

会場の様子
 

会長の藤田桂一先生、アワード受賞の5名<左から高橋香先生、網本宏和先生、奥村聡基先生、小暮啓介先生、山本瑛之先生(鐘ヶ江先生不在)>、今回の協賛企業の2社