(大)東京農工大学は、既存の府中キャンパス内の農学部附属動物医療センターに加え、2022年11月28日(月)に小金井キャンパス内に小金井動物救急医療センター(東京・小金井市)を新規開設。それに先駆け同年11月24日(木)に開所式が行われた。
 「1つの大学で2つの動物医療病院を設置するのは、全国で初となる」と学長の千葉一裕先生。また既存の附属動物医療センターでは「腫瘍科」「整形外科」「動物行動科」「内科」「軟部外科」「循環器科」「皮膚科」「放射線科」「臨床繁殖科」の専門医療を、この度新設の当センターでは「総合診療科(救急も対応)」「放射線治療科」の診療を実施する。互いに連携し、2次診療の一層の充実を図る。これらを統括するため「動物病院機構」が設立され、機構長は当センター長の千年 篤先生が兼務することとなった。
 当センターは2フロアで構成され、1階は6つの診察室、内視鏡検査室や歯科処置室や、X線検査室、CT検査室、MRI検査室、超音波検査室、感染入院室2つを備える。2階は3つの手術室、犬猫用にそれぞれ独立した入院室・ICU、大型犬入院室がある。
 また3階にはディープテックイノベーションスペースとしてラボオフィスも整備されている。この環境をいかし、当大学の工学研究院との連携、獣医・工連携を含む農工学融合をベースとした共同研究を実施する。当センターでの診療を基盤とした研究を推進するという。
 当センターは11月28日(月)からスタートするが、「放射線治療科」は、放射線治療棟の増築・治療機の導入後に稼働。放射線治療開始は2024年夏~秋を予定している。
 また、府中の既存の附属動物医療センターと、この度新設の当センターは、いずれも2次診療機関としての位置づけで、受診はかかりつけ動物病院(1次診療機関)からの紹介のみに限定される。ただし当センターでは、救急に限り、飼い主からの直接の連絡にも対応。スタッフの増員を図り2023年度には夜間対応を行う予定。将来的に夜間の獣医療の空白時間をつくらない体制整備に努める。
 問い合わせは以下より。
TEL042-388-7474(小金井動物救急医療センター受付)
※受付時間は当面のあいだは9:30~16:00

 

新設された小金井動物救急医療センター外観

開所式でのテープカット