2019年11月9日(土)野村コンファレンスプラザ日本橋(東京都中央区)にて、内閣官房 国際感染症対策調整室主催による「第3回薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰式&『薬剤耐性へらそう!』応援大使によるトークイベント」が開催された。
薬剤耐性(AMR)対策の広がりを促進することを目的に2017年から開催されている本イベントは、今年で3回目を迎える。「薬剤耐性(AMR)対策普及啓発活動表彰式」では、AMR対策の普及啓発活動に取り組んでいる個人や団体へ表彰が行われた。
今年は個人へは2人、団体としては4団体が選出され、獣医療の分野も「小動物臨床現場でのAMR(薬剤耐性)対策活動」の活動名称で「薬剤耐性へらそう!」応援大使賞を、獣医臨床感染症研究会(VICA)が受賞した。
愛玩動物(ペット)から分離される薬剤耐性菌を調査し、抗菌薬の適正使用の重要性についての普及活動を実施し、大動物と比べ薬剤耐性の普及啓発が十分すすんでいるとはいえないペットを対象とし、連携シンポジウム、定期的な症例検討会、各種専門誌への投稿の普及啓発活動を実施していること、獣医師向けの抗菌剤使用ガイドラインの作成等が予定されていることから、今後もペット分野における薬剤耐性の普及啓発につながることが評価され、今回の受賞へとつながった。
また後半の「薬剤耐性へらそう!」応援大使によるトークイベントでは、平成28年より応援大使をつとめるタレントのJOY氏、篠田麻里子氏、そして専門家として大曲貴夫先生(国立国際医療研究センター病院、AMR臨床リファレンスセンター センター長)に加え、今年はタレントの荒牧慶彦氏やAMEMIYA氏も参加。AMR対策についてわかりやすく伝えた。またAMEMIYA氏により抗生物質を正しく服用することの大切さをテーマにした歌も披露され、会場をもりあげた。
毛利 衛氏(薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議 議長)は、「薬剤耐性」「薬剤耐性菌」というキーワードをぜひ記憶し周知してもらえたらと語った。
医療と獣医療の連携が重要である薬剤耐性問題。今後も一層の情報提供、認識の促進が求められる。
毛利 衛、薬剤耐性(AMR)対策推進国民啓発会議 議長
受賞の喜びを語る、獣医臨床感染症研究会(VICA)会長の
村田佳輝先生
登壇者全員にて
表彰式に出席された獣医臨床感染症研究会(VICA)の先生方。
右から本研究会会長の村田佳輝先生、栗田吾郎先生、露木勇三先生、
木村祐哉先生