2017年6月24日(土)、日本大学生物資源科学部1号館において、平成29年度日本大学獣医学会・角笛会合同大会が開催された。日本大学獣医学会は今年で55回を迎え、亘 敏広会長(日本大学)、永田雅彦担当学会長(どうぶつの総合病院)のもと、一般演題および教育講演が行われた。
午前の部の一般演題10題の発表のあと、午後の部の教育講演では「沈黙の臓器、膵臓を知る」と題し、「膵臓の構造と機能」(安井 禎先生、日大獣医解剖学研究室)、「膵臓の病理」(近藤広孝先生、日大獣医病理学研究室)、「猫の膵炎」(坂井 学先生、日大獣医内科学研究室)、「犬の糖尿病の今 〜臨床獣医師が抑えておくべき項目〜」(難波信一先生、マーブル動物医療センター)、「膵臓腫瘍の治療」(関 真美子先生、日大獣医外科学研究室)の5講演が行われた。膵臓の機能から疾患・治療まで各30分のセミナー構成で、聴講者は最後まで熱心に耳を傾けていた。
当日は別会場にて、今年で2回目となる獣医師採用病院説明会が行われており、全国から39病院が参加。それぞれ個別相談ブースを設け、学生に対しプレゼンテーションを実施した。合同学会とあわせ1号館全体が獣医界の現状を体現している場であると思われた。
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平成29年度日本大学獣医学会・角笛会合同大会 開催される
2017/6/30
2017年にっぽん動物夜間救急カンファレンスTOKYO 開催
2017/6/15
2017年6月15日(木)、堀場製作所(東京・文京区)にて、「2017年 にっぽん動物夜間救急カンファレンスTOKYO」がTRVA夜間救急動物医療センター主催により開催された。
本カンファレンスは、夜間動物救急医療に携わる獣医師、スタッフの方たちの横のつながりを広めようと、2015年に新井 弦先生(DVMsどうぶつ医療センター横浜 救急診療センター)が発起人となり、中村篤史先生(TRVA夜間救急動物医療センター)、川瀬広大先生(札幌夜間動物病院)とともに立ち上げた集いである。当初はソーシャルネットワークを用い、夜間の救急医療の現場の先生たちが意見交換を行うなどし、学術的な情報のやりとりとともに、絆を深めてきた。SNSでの参加者の拡大にともない、また夜間救急医療の経営者サイドの集まりであるNANEHA(共同運営夜間救急動物病院連絡会)の声がけがあり、2016年には札幌で、そして今年は東京で、実際に救急医療の現場で奮闘される獣医師の先生方が集まり、熱いカンファレンスが展開された。
参加者は、日本全国のみならず海外にもおよんだ。
冒頭、発起人の新井 弦先生からの本カンファレンスの歴史や今後の展望についての話の後、腹腔内出血をテーマに「腹腔内出血@TRVA」塗木貴臣先生(TRVA夜間救急動物医療センター)、「腹腔内出血に対する救急治療~DVMsどうぶつ医療センター横浜の場合~」杉浦洋明先生(DVMsどうぶつ医療センター横浜 救急医療センター)、「札幌夜間動物病院における出血性ショック治療」川瀬広大先生(札幌夜間動物病院)、「腹腔内出血」神津善広先生(北摂夜間救急動物病院)の発表が行われた。続くパネルディスカッションでは、発表者と会場で質疑応答がかわされ、それぞれの救急医療の現場の情報を交換しあった。
パネルディスカッションの後は「腹腔内出血症例の麻酔・循環管理」を北海道大学の伊丹貴晴先生が、「手術動画より読み解く最速の脾臓摘出術」を日本動物高度医療センター 名古屋の古川敬之先生が、動画を用いて講演され、会場は理解を深めた。充実した内容に参加者たちが熱心にメモをとる姿が印象的であった。
SNSに代わる新しい場としての、本カンファレンス。来年は横浜で開催の予定。熱いカンファレンスが期待される。