小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

第37回 動物臨床医学会年次大会開催される

 2016年11月18日(金)~20日(日)の3日間にわたり、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて第37回動物臨床医学会年次大会が開催された。
 約20会場にて170コマにおよぶパネルディスカッション、セミナー、症例検討、一般口演などが行われ、2,300名を超える参加者が、それぞれ目的の講演を回っていた。講演内容は小動物臨床のみならず、産業動物医療、動物看護師・スタッフ対象、また経営関連の内容から市民公開講座まで多岐にわたり、充実したものであった。
 また動物臨床医学会では2015年より「獣医総合臨床認定医制度」を設立、本大会の指定セミナー受講も認定医受験資格取得の必要項目となっており、そのポイント記録用の手帳が入口に並ぶ会場を多く見かけた。
 次回大会は、2017年11月17日(金)~19日(日)、同じく大阪国際会議場にて開催の予定となっている。

第5回 ペットとの共生推進協議会シンポジウム 開催

2016年11月13日(日)、ペットとの共生推進協議会による「第5回 ペットとの共生推進協議会シンポジウム『ペットとの“真の共生”を目指して』人と動物の福祉を推進する~」が、東京大学弥生講堂・一条ホール(東京・文京区)にて開催された。
 「ペットとの暮らしが健康寿命を延ばす」をテーマに展開された本シンポジウムでは、基調講演として星 旦二先生(首都大学東京)による「ペットとの暮らしが健康寿命を延ばす」のご講演で健康長寿の背景、要因がつぶさな調査に基づき紹介され、続くパネルディスカッションでは、越村義雄氏(本シンポジウム実行委員長)の司会のもと、パネリストとして柴内裕子先生(赤坂動物病院)、武内ゆかり先生(東京大学)、則久雅司氏(環境省)により、前述の基調講演の内容を振り返りながらのディスカッションが展開された。今年20周年を迎える公益社団法人日本動物病院協会(Japanese Animal Hospital Association:JAHA)のCAPP活動での経験からペットとの共生の有用性が解説され、また自身の体験をもとに獣医行動学の視点からペットを通した飼い主の状況把握の可能性、環境省の動物愛護管理行政や今後取り組むべき方向性などが話題にのぼった。ペットとの共生に関し、それぞれの分野で活躍される先生方のディスカッションに300人収容の会場は立ち見がでるほどであった。本協議会の熱い思いが伝わるシンポジウムであった。

会場の様子