2020年2月2日(日)、フクダ エム・イー工業株式会社主催セミナーが、AP秋葉原(東京都・台東区)で開催された。
「すぐに役立つ 麻酔モニタの見方と活用 ~換気、呼吸の異常に素早く対処する~」をテーマに、佐野忠士先生(酪農学園大学)が講演。麻酔モニタ看視のポイント、グラフの見方、数値のもつ意味など、麻酔モニタの見方を基礎からしっかりと学べるような内容となっており、会場には多くの参加者が集った。

 呼吸器系、循環器系、体温、覚醒期のモニタリングを切口に、人が五感を用いて動物の状態を継続的に看視するとともに、装置を使った客観的なデジタルデータにより的確にモニタすることの重要性を解説。
 また高齢動物、超高齢動物の麻酔管理の注意点や危険性、麻酔管理の前に把握しておくべき点、モニタ指針まで話題はおよんだ。

講演の最後には「グラフィックで理解する 一歩先ゆく麻酔モニタリング」を謳い、呼吸グラフィック機能「PV-LOOP」搭載モニタの活用法も語られた。これは、ひと呼吸ごとの「気道内圧」と「換気量」をループとして図に表したもので、視覚的に犬猫の肺のふくらみをとらえる機能となっている。そうした新技術も取り入れつつ、呼吸の変化に素早く気づき対処することの重要性を訴えた。

 参加者は麻酔モニタについて基礎からしっかりと学ぶことができ、充実した時間を過ごした。


佐野忠士先生。モニタ数値による客観的基準と、
五感による状態の看視がモニタ管理では大切と語る

会場には多くの参加者が集い、熱心に耳を傾けた