2015年1月24日(土)、25日(日)、ホテルニューオータニ大阪において、第12回日本獣医がん学会が開催された。初日は、シンポジウム「日本から世界へ! 腫瘍に関する臨床研究の紹介」、「外科部会:肛門嚢腺癌に対してどのように治療すべきか?」とともに、教育講演「腫瘍疾患における胸部CT検査の適応と読影」戸島篤史先生(日本小動物医療センター)、「病理解剖」三井一鬼先生(ノーバウンダリーズ動物病理)、一般口演および獣医腫瘍科認定医Ⅱ種講習会対応の総合教育講演8科目が行われた。
2日目には、今回のメインテーマである「副腎腫瘍」のシンポジウムが、入江充洋先生(四国動物医療センター)を座長に、西飯直仁先生(岐阜大学)による「臨床病理(ホルモン検査など)」、戸島篤史先生による「副腎腫瘍の画像診断」、滝口満喜先生(北海道大学)による「副腎腫瘍の内科治療」、鈴木 学先生(サップス)による「副腎腫瘍の病理」、浅野和之先生(日本大学)による「外科治療」の講演が行われ、診断・治療が討論された。続いて副腎腫瘍のケーススタディとして9題が発表され、参加者は熱心に耳を傾けていた。また、同日には眼・眼瞼腫瘍のシンポジウム、教育講演「縫合材料の選択方法」(手島健次先生)、「腫瘍科診療における細胞診を中心とした症例検討」(呰上大吾先生)、一般口演が行われた。
学会総会では、一般社団法人への実施スケジュール、参加費の値上げ等が審議され、了承された。また、2014年10月に実施された獣医腫瘍科認定医Ⅰ種二次試験の合格者である林 綸志先生の表彰式も行われた。同氏は初の外国人のⅠ種認定医となる。