小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

シモゾノ学園 2017年年次大会 開催される

 2018年2月23日(金)、シモゾノ学園国際動物専門学校(東京都世田谷区)および大宮国際動物専門学校(埼玉県さいたま市)は、動物業界で活躍する人材教育の一環として、学生のさらなるキャリアアップを支援する年次大会を、大田区民ホール アプリコ大ホールにて開催した。
 まずはシモゾノ学園で講師を務める佐藤理子氏が「動物の命を守りたい」と題して講演した。佐藤氏は幼い時の経験を元に命の大切さを説き、動物との付き合い方は目的によって「種」で付き合うこと、「個」で付き合うことがあり、「種」のランク付けは「個」のランク付けとは一致しないことを示した。そのうえで動物と人の関係においては上下の関係はなく、横の関係を作るべきであること、また動物との関係を数値化した共有指数(絆指数)の考え方(自分と共有した時間×共有できる感情係数)を紹介した。
 続いて立教女学院小学校教頭の吉田太郎氏が「共感する心を育む動物介在教育」と題して講演した。吉田氏は不登校の児童をきっかけに2003年より1頭のエアデール・テリアを児童教育に介在させるプログラム「動物介在教育」を開始した。教育の現場に犬を持ち込むには学校・児童の保護者の理解が必要であり、獣医師、ドッグ・トレーナー、トリマーの協力が必要であるが、児童たちは犬を通じて命について学ぶことが多くあることを説明した。現在は、先代の犬の子を新たに迎え、動物介在教育を行っている。
 講演終了後は、シモゾノ学園内の社会的基礎力プロジェクトの発表と表彰、夏に行われたどうぶつ祭の各部門の優秀者の表彰、国内研修クラスパフォーマンスの上位クラスの発表、「それが大事~ペットのいのちバージョン」の合唱、目前に迫った動物看護師統一認定資格試験の合格に向けての決起会があった。
 今年卒業する学生にとっては最後の集大成、進級する学生にとっては来年の手本となる年次大会となった。

講演の様子

日本動物高度医療センター(JARMeC)東京 内覧会開催される

 日本動物高度医療センターは3番目の2次診療施設として東京病院を開設、2018年1月14日に内覧会を開催した。
 新病院は東京都足立区内の環状七号線沿いの立地で3階建て、院内には8つの診察室、3つの手術室、入院室(犬用26、猫用12)、ICU室(犬用14、猫用3)、化学療法室、CT・MRI他 各種検査室がある。院長は山下傑夫先生、循環器科・呼吸器科・泌尿生殖器科・消化器科・脳神経科・整形科・腫瘍科を設け、1月20日より開院している。
 詳細は日本動物高度医療センター東京まで。
 TEL 03-5851-0300、https://tokyo.jarmec.jp