2017年9月10日(日)VSJ(Veterinary Services Japan)による第3回VSJサミット2017が、Nagatacho GRID(東京・千代田区)にて開催された。
 オンラインでの活動がメインであるものの、毎年一度「つながり。」をコンセプトにFace to Faceで本サミットを開催。多くのスペシャリストやジェネラリストが集い、今年は「チャレンジ!」をテーマに終日熱い議論が交わされた。Session1「これからの獣医師の働き方改革」、Session2「これからの日本の獣医大学のあり方・役割とは?」、Session3「獣医業界のあらたなサービス」、Session4「日本での動物看護師の現状と活かし方の展望」、Session5「女性獣医師の働き方改革」にフォーカスをあてた。獣医師や動物看護師のワークライフバランスや、勤務医・開業のメリットデメリット、年功序列や、勤務意欲の維持のためにロールモデル提示の提案など、獣医師、動物看護師がそれぞれ職場環境のあかで「いい塩梅」をみつけることが大切さや、そのために職場内の「言える化」「見える化」が大切であることなども示された。
 また、今回のサミットでは、海外の先生とも中継を結び、パデュー大学 獣医行動診療科の尾形庭子先生、Adobe Animal HospitalでVTS(Veterinary Technician Specialists)として救急医療の現場で活躍されるKenichiro Yagi先生とリアルタイムでのセッションが行われ、会場は白熱した。
 Session5「女性獣医師働き方改革」のセッションの前には独立行政法人 家畜改良センター 茨城牧場の白戸綾子先生から、女性獣医師の現状に関する日本獣医師会のアンケート結果等が報告された。続いて子育て奮闘中の女性獣医師の先生方が登壇し、女性獣医師そして女性が多くを占める動物看護師の日本の職場環境の改善点について話し合われた。子育てだけでなく、今後は介護も働き方改革のうえで影響を及ぼしてくるであろうこと、そのためには、まずは「お互い様」の心をもって、職場の仲間を暖かく受け入れるという、気持ちの切り替えが将来の職場環境の改善への第一歩だと思うという登壇者の言葉が印象的であった。
 2018年に第4回も開催の予定。詳細はhttps://www.facebook.com/vsjllc/まで(VSJ事務局:support@vsj.freshdesk.com 三好紀彰先生)。


セッション中の一場面(セッション4動物看護師の現状と活かし方の展望)。モデレーターは辻田裕規先生、スピーカーは佐々木伸雄先生、小笠原聖悟先生、神田鉄平先生、牧田明美先生、そして海外からはKenichiro Yagi先生がリアルタイムで会場とつながり、熱いセッションが展開


サミットの終わりには、100人近い参加者たちから、スピーカー、モデレーターの先生たちへ、惜しみない拍手が送られた