5月15日(日)、日本獣医再生医療学会 第17回年次大会が、横浜ワールドポーターズで対面、およびオンラインによるライブ配信にてハイブリット開催された。
 主催は(一社)日本獣医再生医療学会(JSVRM:The Japanese Societey for Veterinary Regenertive Medicine)。「獣医再生医療の新たな幕開け」をテーマに掲げた本大会は、久々の現地開催を迎え、新型コロナウイルス感染症への万全な感染予防対策がしっかりと施された会場には、80人近い参加者が集い、犬と猫の再生医療についての最先端の知識を共有した。
 
 午前のプログラムでは、枝村一弥先生(本学会副理事長、日本大学)、平野由夫先生(本学会副理事長、ひらの動物病院)を座長にシンポジウムを展開。西田英高先生(大阪公立大学)による「椎間板ヘルニアの疫学・病態・診断」、原田恭治先生(日本獣医生命科学大学)による「椎間板ヘルニアの標準治療・治療方法の選択」、長坂佳世先生(D&C Physical Therapy)による「椎間板ヘルニアのリハビリテーション」、佐藤秀之氏(住友ファーマアニマルヘルス(株))による「犬(同種)脂肪組織由来間葉系幹細胞製剤 ステムキュアⓇ」の講演が行われた。続くパネルディスカッションでは、今後の獣医療における再生医療発展のため、どのようにエビデンスを積み重ねていくか、慎重に安全にそして正確な情報を提供していくことの大切さなどについて、積極的な意見交換が行われた。

 ランチョンセミナーに続く学術発表会・症例検討会ではいずれも3演題ずつが発表され、午後の教育講演では久末正晴先生(本学会常務理事、麻布大学)、萩森健二先生(本学会理事、かもがわ動物クリニック)を座長に、原田雅充氏(ヒューマンライフコード(株))による「臍帯を利活用した同種慣用系幹細胞移植医療の開催と展望」、水野拓也先生(山口大学)による「癌免疫療法のいまを正しく理解する」、中島 亘先生(日本小動物医療センター)による「犬の慢性腸症とIBDの病態・診断・治療のいま」、石田卓夫先生(赤坂動物病院)による「医学と獣医学の協同-猫のウイルス学分野」が講演された。参加者たちは最後まで熱心に聴講していた。

 昨年2021年には、ステムキュアⓇ(住友ファーマアニマルヘルス(株))が薬事承認・上市され、ますます獣医療における再生医療への関心が高まるなか、正しい知識の情報提供、慎重な手続き、そして飼い主への確かな理解を築き上げていくことの大切さなど、これからの獣医再生医療の未来への展望について、演者も聴講者も熱いやりとりを交わしており、あらためて獣医再生医療への関心と熱量の高さを実感する1日となった。
 本学会がますます大きな役割を果たすことが期待される。

 本年次大会は、5月23日(月)~6月27日(月)に、挨拶・一般演題・表彰・質疑応答を除くすべてのプログラムがオンデマンド配信される。
https://www.jsvrm.org

※お問い合わせ:本学会事務局
http://jsvrm.jp/
TEL:090-8830-7612


会場での質疑応答の様子。演者と会場で熱心な質疑応答が展開された