2017年11月4日(土)、5日(日)の2日間にわたり、北海道・ロイトン札幌において、北海道小動物獣医師会年次大会2017が開催された。第25回とのことで節目となる今回は、獣医師学術セミナー、動物看護師セミナー、獣医師・動物看護師合同セミナーや症例検討会、動物看護師発表会などが行われた。

 初日の獣医師・動物看護師合同セミナーでは、「ワクチンの新しい考え方 安全性と有効性を両立させるためのガイドライン」と題し、辻本 元先生(東京大学)が2015年に公表されたWSAVAワクチネーションガイドラインをもとに、その実施方法、ヘルスチェック、抗体検査の導入などについて解説された。また、AAHA(アメリカ動物病院協会)の2017年版ワクチネーションガイドラインにも触れ、はじめてのWeb page版であり、個別の推奨接種プログラム、抗体検査に基づいた対処法について解説された。

 また、2日目の獣医師ランチョンセミナーでは、「僧帽弁閉鎖不全症の診断と治療~ACVIMコンセンサスのUpdate」と題し、上地正実先生(JASMINEどうぶつ循環器病センター)が、2017年6月のACVIMで口頭発表され、近日論文発表予定である内容を解説された。

 会場には託児所も設置され、赤ん坊を抱っこして会場を歩く参加者の姿も見受けられた。500名を超える参加者は2日間にわたり臨床現場で活用できる情報を学んだ。

会場の様子