犬と猫における細胞診の兵法
-
犬と猫における細胞診の兵法
■監修:石﨑禎太
■著者:浅川 翠 / 呰上大吾 / 伊藤秀俊 / 大田 寛 / 小笠原聖悟 / 印牧信行 / 齋藤弥代子 / 酒井洋樹 / 髙橋広樹 / 田邊美加 / 田村恭一 / 寺門邦彦 / 根尾櫻子 / 野上 英 / 矢吹 映
■A4判 ■204頁 ■ソフトカバー ■カラー
■定価 本体価格 16,000円+税
■ISBN 978-4-86382-108-8 ■商品番号 0541
書籍の案内
MVM通常号の特集で掲載された記事をブラッシュアップし、呼吸器系・胸腔、外耳道、心嚢水、関節・骨・骨格筋、消化管、中枢神経系、内分泌・神経内分泌系、眼・付属器を新たに追加して1冊にまとめました。
本書は、単に細胞像をどう解釈するのかを説明するだけでなく、どのような状況で細胞診を実施するのが適切で、どういったことに注意し、どういった手順で行っていくのかといった一連の流れを解説することに主眼をおいています。本書の執筆者は細胞診を専門、生業としている先生方だけでなく、各分野を専門とし、臨床の第一線で活躍されている先生方も多く含まれています。そのため、臨床に従事する先生方が欲しい情報を可能な限り提供できる1冊に仕上がっています。
本書は、細胞診に精通している先生方をはじめ、これから初めて細胞診に挑戦される先生方、あるいは学生諸氏に至るまで多くの方々に手にして頂くことを想定しているため、普段目にすることが多い疾患から、遭遇する機会が比較的少ない稀な疾患まで、幅広く網羅しています。
目次
- 総論
-
まずは己を知る
- 第1章
-
サンプル採取法
はじめに
細胞診標本の一般的なサンプル採取法
採取部位別のサンプル採取法
おわりに
- 第2章
-
標本作製
はじめに
標本作製の過程
標本作製のための準備
塗抹法の選択
染色法の選択
標本のクオリティーコントロール
封入
標本の送付
おわりに
- 第3章
-
細胞診標本の見方
はじめに
顕微鏡で観察する前に:肉眼的観察
正常像の把握
顕微鏡での標本の見方
細胞診標本での細胞の評価
腫瘍と決定するための条件
感染性病変
おわりに
- 各論
-
そして相手を知る
- 第1章
-
体表(皮膚・皮下の組織)
はじめに
発生部位、肉眼的性状、臨床動態を加味した細胞像の解釈
細胞像の解釈
各部位に好発する腫瘍の細胞像
乳腺腫瘍の細胞診
おわりに
- 第2章
-
リンパ節・脾臓
はじめに
リンパ器官の細胞診を行う前に知っておきたい基礎知識
リンパ節
リンパ節で押さえておきたいリンパ腫(WHO分類)
脾臓
脾臓で押さえておきたいリンパ腫(WHO分類)
おわりに
- 第3章
-
口腔・鼻腔
はじめに
口腔内病変
鼻腔内病変
咽頭部
扁桃
おわりに
- 第4章
-
呼吸器系・胸腔
はじめに
BAL液の採取法
BAL液の細胞像
BAL液中における異常像
胸腔内結節性病変の針生検
胸腔内結節性病変の細胞像
おわりに
- 第5章
-
外耳道
はじめに
材料の採取と標本作製
慢性耳道炎
腫瘍(耳垢腺由来腫瘍、皮脂腺由来腫瘍、扁平上皮癌)
猫の鼻咽頭ポリープ
嚢胞性耳垢腺拡張
おわりに
- 第6章
-
体腔内貯留液(胸水・腹水・心嚢水)
はじめに
サンプル処理
性状検査
標本作製
正常貯留液
反応性中皮細胞
一般的な貯留液
低蛋白性漏出液
変性性(高蛋白性)漏出液
滲出液
特殊なタイプの貯留液
心嚢水
おわりに
- 第7章
-
関節・骨・骨格筋
関節・骨格筋・骨の解剖生理学・組織学
関節・骨格筋の疾患
細胞診で検出できる異常所見
関節・骨に発生する腫瘍性および類腫瘍性病変
- 第8章
-
消化管
はじめに
採取法
胃
腸
直腸の掻爬(擦過)標本と糞便塗抹
膵臓
おわりに
- 第9章
-
肝臓
はじめに
採取法
細胞診の評価
おわりに
- 第10章
-
泌尿・生殖器系
はじめに
膀胱・尿道
尿沈渣(ウェット・マウント)
尿沈渣(ドライ・マウント)
腎臓
前立腺
精巣
卵巣・子宮・膣
おわりに
- 第11章
-
中枢神経系
はじめに
脳脊髄液
神経組織の細胞診
おわりに
- 第12章
-
内分泌・神経内分泌系
はじめに
採取法
甲状腺腫瘍
上皮小体腫瘍
膵内分泌腫瘍
副腎腫瘍
傍神経節腫瘍
カルチノイド
内分泌・神経内分泌系腫瘍に細胞形態が類似した腫瘍
おわりに
- 第13章
-
眼・付属器
はじめに
細胞診に必要な採材器具
採材方法
染色法
細胞診の正常細胞像と異常細胞像
臨床例
おわりに