先制動物医療研究会設立にあたり、2017年4月16日(日)、東京国際フォーラムホールDにおいてはじめての特別講演会「攻める栄養管理という新しい考え方」が開催された。
 午前中は、新井敏郎先生(先制動物医療研究会会長、日本獣医生命科学大学)講演の「新しい動物医療システムの構築」からはじまり、その後特別講演1として岡田ゆう紀先生(日本獣医生命科学大学)講演の「今さら聞けないペットフードのあれこれ ペットフードラベルを解読せよ!~米国においてのペットフード事情から学ぶ獣医師の責任~」が行われた。とくに岡田先生の講演では、「ナチュラル」「オーガニック」のことばの定義やフードのラベルに表示された成分名や数字の見方および計算方法などが解説され、より実践的な内容であった。
 午後には特別講演2として、Sean Delaney先生(BalanceIT/DVM Consulting)講演の「困ってませんか?ペットの肥満の栄養管理」および「ペットの家庭食/手作り食の落とし穴~100万症例の経験より~」が行われた。Sean先生は臨床栄養学の第一人者というスタンスから、手作り食の現状と臨床現場での活用法について解説した。
 当日は好天に恵まれ、会場はほぼ満席で、獣医師の先生や動物看護師、関連企業の方はもちろん、一般の飼い主の方も多く見受けられた。今後栄養学という観点が獣医療により浸透する気運の高まりが感じられた。

会場の様子