小動物臨床総合誌 MVM(エムブイエム)、小動物腫瘍臨床 Joncol(ジョンコル)、獣医眼科プラクティス、動物看護コアテキスト 発行-ファームプレス

学会・セミナーレポート

群馬VMAT登録認定発足式・講習会 開催される

2016年3月27日(日)、群馬県獣医師会会議室にて、群馬VMAT登録認定発足式・講習会が開催された。

福岡に続き公益社団法人群馬県獣医師会(会長 木村芳之)でもVAMTを設立。21名の隊員が誕生した。

発足式に先立ち、すでに活動を進めている福岡県獣医師会の船津敏弘先生から、福岡VMATの活動状況についてシミュレーションも交えながらの講演が行われた。続いて本獣医師会の小此木正樹先生と群馬県伊勢崎市民病院外科診療部長でDMATの隊員である片山和久先生により、災害時の人への対応を交えての講演がなされ、会場は熱心に耳を傾け、VMATのおかれる現状についてあらためて理解を深めた。

発足式では群馬VMATの組織体制の説明や、シミュレーションも行われ、最後に登録認定証とともに隊員用のベストが配布された。

VMATの隊員は県内だけでなく県外へも赴くことになる。また将来的には獣医師だけでなく動物看護師へもその認定を広めていく考えが示されている。

第24回日本小動物歯科研究会 症例検討会・総会 開催される

2016年3月21日(月・祝)、東京・品川フロントビルにおいて、第24回日本小動物歯科研究会 症例検討会・総会が開催された。本年度は午前中10題、午後9題の計19講演が行われた。どの講演も緊張感があり、充実した時間であると感じられた。

 ランチョンセミナーでは「難抜歯に対するそれぞれの見解」と題し、当研究会会長の藤田桂一先生(フジタ動物病院)をはじめ、網本昭輝先生(アミカペットクリニック)、大場茂夫先生(日本大学動物病院)、本田 洋先生(本田動物病院)など当研究会理事の先生方が順番に発表された。ランチョンセミナーという短い時間で各先生方の難抜歯に対する個人的な見解が多方面にわたりくり広げられた。その後、当研究会より「無麻酔下での歯科治療等に関するアンケート集計結果について」の報告があり、その数字と具体的な返答から現状や問題点を知るうえで非常に貴重なデータであると思われた。

 歯科研究会は現在、会員数が700名を超えるとのこと。多くの先生方の歯科への意識が日々高まっていること、あわせて歯科治療に関する情報発信の重要性が感じられた。 当日はちょうど東京で桜の開花宣言が出され、本会の開催に花を添えた。


会場の様子

第12回日本獣医内科学アカデミー学術大会 開催

 2016年2月19日(金)~21日(日)にパシフィコ横浜で第12回日本獣医内科学アカデミー学術大会が開催された。今年も金曜日の午後から開催された本大会。JCVIM主催セミナー、動物看護師向けセミナー、レスポンスシステムを用いたセミナー、症例検討・研究発表、また共催団体主催によるプログラムなど、今年も多数の講演が行われ、3日間、多くの参加者達が各会場へ熱心に足を運んだ。
 今回の企業展示では、2次診療施設(どうぶつの総合病院・川口市)も展示ブースを出し、そのブース内でセミナーを開くという新しい試みもあり、参加者たちの関心を引いた。また、本年のJCVIM アワード〈症例検討アワード〉(協賛:ファームプレス社)では、「肺に腫瘤性病変を形成したMycobacterium avium subsp. hominissuis感染症の猫の一例」のご発表で岐阜大学付属動物病院の高橋舞子先生が、「ヘリコバクター・ピロリのイヌ・ヒト間での家庭内感染をみとめた1例」のご発表で東京大学の相澤早苗先生が、それぞれ受賞された。
 今回の参加者数は約2,900名を超え、史上最も多い参加人数となり、本年より新しい実行委員も加わったJCVIM、次回もより充実した新しい学術大会になると期待される。

辻本 元大会長の挨拶

2次診療施設ブースでのセミナーの様子

2015年度国際動物専門学校・大宮国際動物専門学校合同「飼育学科卒業研究発表会」「トレーナー学科成果発表会」開催される

 2016年2月22日(月)、国際動物専門学校と大宮国際動物専門学校の「飼育学科卒業研究発表会」が四谷区民ホールで、「トレーナー学科成果発表会」が同校大宮校で、それぞれ開催された。いずれも3月卒業予定の学生が数名のグループをつくり、テーマを決めて発表した。
 「飼育学科卒業研究発表会」では、14のグループに分かれ、繁殖、エキゾチックアニマルの疾病、牛の削蹄、環境衛生、小学校への出前授業などについて、写真や動画を使って、1年生、保護者を前に成果発表を行った。去年までは学術発表であったが、本年からは着ぐるみを着ての説明、簡単なクイズを出すなどのパフォーマンスの要素を取り入れ、どうすればわかりやすく聞き手に伝えることができるかを主眼に置いた。各グループの最後には、発表のために招かれたゲストの先生方が、疑問点、よかった点などをコメントした。全体の総評として、「それぞれが工夫をこらした発表であった。社会人になっても先に切り拓く力、行動力をもち、学ぶ努力を今後も追求してほしい」と実社会のスタート地点に立つ学生たちを労った。
 「トレーナー学科成果発表会」は、両校5グループずつの代表、講師陣が集まり行われた。各グループはアジリティ、生活介助、日常の行動ルールなど、テーマを決めてトレーニングしてきた犬たちとともに成果を披露、さらに5チームのディスクドッグの発表も行われた。実演には物語や小道具などを用いた演出が盛り込まれ、軽妙な音楽やナレーション、映像などによって観客を楽しませる工夫が凝らされていた。学生たちは犬たちが指示通りに動けない場合にも対応しつつ溌剌と発表し、周囲からは常に拍手や声援がおくられた。全体の演技終了後には、講師陣から動物に対する接し方など具体的なアドバイスがなされていた。

トレーナー学科成果発表会の様子

第3回ペピイアカデミックフェスタ2016開催される

 2016年2月20日(土)、21日(日)NKスクエア玉造において、第3回ペピイアカデミックフェスタ2016が開催された。
 同会は2014年より年1回、全日本獣医師協同組合と新日本カレンダー株式会社が主催となり、「臨床獣医師と動物看護師の大勉強会」として大阪近辺の動物病院へ告知し開催している。今回は260名にもおよぶ参加となった。
 20日は午後のみの開催で、獣医師対象のマネジメントセミナーおよび動物看護師対象のミーティングとセミナーが行われた。21日には、獣医師対象セミナーとして、竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)による「循環器診療のこれだけは押さえよう」、藤田桂一先生(フジタ動物病院)による「正しい歯垢・歯石除去と抜歯法」が、それぞれ午前午後を通して行われた。並行して獣医師対象4セミナー、動物看護師対象3セミナー、獣医師・動物看護師対象で平井潤子氏(特別非営利活動法人ANICE)による「動物の防災を考える」ほか4セミナーが行われ、いずれも充実したプログラムとなっていた。

ペピイアカデミックフェスタ会場風景