2018年10月21日(日)、東京・永田町のNagatacho GRID にてVSJ SUMMIT 2018が開催された。2015年から発足した本会は「つながり」をキーワードに獣医療界のキーパーソンが集まる会であり、今回で4回目。「Change!」をテーマに多方面にわたる講演が展開された。
 本会の共同代表である辻田裕規先生の開会の挨拶からはじまり、午前中は「獣医療業界のチームワーク!」(三好紀彰先生、豊田陽一氏、村田裕史先生、朴 永泰先生)、「獣医療チームでの動物看護師の役割」(Kenichiro Yagi氏)が行われた。小動物臨床においてチームとして機能するにはどうすればよいか、チーム内で間違いなく重要なポジションである動物看護師をどのように獣医療界全体で捉えていくべきか、具体的な事例を交えて、スピーカーの先生方と参加者とでディスカッションが行われた。
 午後は「動物看護師教育と資格-現状とこれから−」(佐々木伸雄先生)にて、動物看護師の公的資格化に向けた現状が紹介され、続いて「動物看護師の役割と展望について語る!」(小笠原聖悟先生、仲地亜由美氏、小川祐香理氏、佐々木伸雄先生、Kenichiro Yagi氏)によって動物看護師の側からの率直な意見が示され、議論が行われた。
 ティータイムを挟み、「日本から学術論文を世界へ発信する!」(佐野洋樹先生、源本知美先生、長谷川大輔先生、難波信一先生)、「獣医療領域における救急医療の未来!」(佐藤昭司先生、新井 弦先生、川瀬広大先生、上田 悠先生、中村篤史先生)と1日を通して、最新の獣医療事情に踏み込む内容が展開された。
 多くの参加者の、これからの日本の小動物臨床の現場で何が必要か、何が可能なのかを考えるヒントを得ようと熱心に耳を傾けている姿が印象的であった。

会場の様子