2016年7月3日(日)、品川インターシティホール(東京)にて、「臨床獣医師・動物看護師のための勉強会 第3回猫の集会」が開催された。主催はISFM(国際猫医学会)の日本組織である、Japanese Society of Feline Medicine(JSFM、ねこ医学会)。今回は獣医師向けの「Academic session」と動物看護師・スタッフ向けの「CFC session」に分かれ展開された。

 「Academic session」では「猫の腎臓病を網羅する―CKDを中心に―」をテーマに、「Overview:腎臓病と心臓病の関連」「内科学・治療」を竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)、「臨床病理学・診断学」石田卓夫先生(赤坂動物病院)、「画像診断学」戸島篤史先生(日本小動物医療センター)が講演され、用語を的確に用いることの大切さや、SDMA検査等、猫の腎臓病のブラッシュアップとともに最新のトピックも盛り込まれたセッションとなった。「CFC session」では、「腎臓病猫の看護管理学」難波信一先生(マーブル動物医療センター)、「栄養管理 基礎~応用」上田綾子氏(ロイヤルカナンジャポン)、「猫の行動学・問題行動」入交眞巳先生(日本獣医生命科学大学)、「猫にやさしい診療・入院管理編」桑原 岳先生(くわはら動物病院)が、講義された。この講義は、ライブビューイングで実施され、参加者たちは少人数の教室でそれぞれ学ぶことができた。2017年にはカリキュラム制度が導入される予定である。

 また今回は、猫の集会の開催前に「CFC特別セッション」がランチョンセミナー形式で実施された。班ごとに分かれてハード面、ソフト面での工夫について発表され、参加者たちは、日々の猫の診療をとりまく疑問や悩みを共有しあい、白熱したセッションとなった。
今後も猫医学の底上げに尽力していきたいという石田卓夫会長。今回は500名を上回るの参加者が集った。

会場の様子